あれこれ

 熱帯魚飼育について広くあれこれいろいろ思ったことでも書いてみようかなというコーナーです。ここに書かれていることは事実を根拠にしてない場合が多く、偏った主張であったりしますので、そういう議論の好きな方向けの内容です。それと、ちょっと難しいことが書いてあるかもしれないのでそういうのが嫌いな方は読まなくても良いですよ。別段重要なことは書いていませんので。私の戯れ言と思って暇なときにでも適当に読み流していただくのが一番良いかと思います。

 2003年のあれこれへ
 2004年のあれこれへ
 2005年のあれこれへ
 2006年のあれこれへ

■ 色で語るアクア 2007/2/24
 忙しいなんていいつつ、コンテンツ更新をしたくなるのは一体なんなんでしょうか?
 そんなことしてないでメールの返事を早く書け!とか言われそうですが、メールのお返事は、しっかり考えないと失礼なので時間がかかるんです。サイトの更新で、しかも具体的な水槽テクニックじゃないコラム的なものは、さほど重要でもない(わけでもない?)ですし、後から直せます(爆)ので、メールよりは時間がかからずに書けたりします(^^; そういう意味では、この”あれこれ”って、一番気軽に更新しているような…。でも、更新頻度は低いですけどね。

 なんて、ちょっと言い訳がましいことを書いたところで、今回のお話ですが、アクアに関する色って、なんだか知らないですけれども、似通ってきていると思う、というお話なんですね。
 少し前に、ゆきさんが、アクアリウムのバックスクリーンのことについて、掲示板で話題にしてくださいましたが、そのときに、やっぱりバックスクリーンは黒系統か青系統という感じが多かったというのを見て、そこからいろいろと考えていました。

 まずは、アクアサイトの背景色や基調色。
 アクアがメインのブログやサイトを適当に探して見てみてください。バックスクリーンと同様に、黒か青の確率がかなり高いんです。私もそれにしっかりと影響を受けておりまして、WaterBoxの一番最初のバージョンは青バックでした(あの頃をご存知の方はかなりのWB通です(笑)。
 もう少し細かく見ていきましょう。一番傾向が分かりやすいのは、大型魚のサイトかなぁと思いますが、紹介している魚が、大型になればなるほど、バックの色が黒である確率が高くなるような気がします。面白いですよね。アロワナサイトなんて、黒バックじゃないほうが少ないのではないかと思います。とにかく、大型魚のバックは黒。それがおそらく大型魚を綺麗に堂々と際立たせる色であり、同時に背景色としてイメージされる色なんでしょうね。
 次に、水草水槽を紹介しているサイト。こちらは少し事情が変わります。やっぱり、黒や青がバックや基調のサイトさんが多いことは確かなのですが、緑色っぽいところも増えてきて、大型魚サイトに比べると色のバリエーションが多いんですね。クールな、涼しげな色合いから、緑系統の自然を意識させるような色が使われている傾向が強いように思います。
 次に中型〜小型魚サイトですが、こちらも黒や青が多いというのは、同様に思います。ただ、ここまで来ますと他の色のサイトも結構見かけます。中心にしている魚によって色を使い分けているような気がしています。コリドラスなんかは底砂っぽい色というか、茶色というか、そんな感じのサイトも見かけますし、オーソドックスに白いバックというのも結構多くなりますよね。うちのサイトもこのあたりに入るのだと思います。バックの色、クリーム色ですし、一つ前のバージョンはオレンジでしたから(^^; メインにしている魚の色にかなり左右されているようにも思います(それは私だけですかね?(笑)。
 最後に、総合サイトと言いますか、飼育指南など、解説の多いサイトさんですと、白っぽいバックが増えてくるように思います。やっぱり、読ませる部分が多いですので、本に近い感覚なのかなぁなんて勝手に分析しています。また、色々な種類の魚種を紹介するので、イメージされる統一的な色合いというのがあまりないのかもしれませんね。
 こういう風にサイトの色を比べただけでも結構面白いなぁと思いました。ただ、アクアサイトで圧倒的に少ないのが、赤を代表とする暖色系の色です。茶色やピンクくらいまでは見かけますが、真っ赤なアクアサイトってなかなか無いんですよね(^^; 以前に、レッドビーシュリンプのサイトさんで、真っ赤なところを見たことがありますが、それもかなり少数派ですよね。あとは、パープルとか、真黄色なんかも、あまり見かけないです。主張が強い色だと、熱帯魚などが目立たなくなってしまうのかもしれませんので、無意識にそれを避けているのかなぁなんて思っています。
 まあ、世の中のアクア以外のサイト全体から見ても、原色に近い赤とかをバックや基調にしているところは少ないですから、そういう傾向も引きずっているのは確かだとは思うのですが、それを除いても、アクアサイトは黒や青のような涼しげな色合いや、自然を表すような緑、そして白っぽい落ち着いた色使いが多いように思います。

 さらに、アクア商品のパッケージの色なんかも見ていると楽しいですね。やっぱり、バックが黒か青か白というパターンが多いです。さすがに企業が主体なだけあって、字体も格好いいですし、イラストが入ったりしてにぎやかではありますが、それでも傾向としては同じような色合いになっていると思います。
 例えば、会社やブランドをイメージしたときに頭に浮かぶ色。エーハイムなんかは見事に黒と暗い緑色ですし、ADAは、銀色とか白とかそういうのを基調にしています。テトラの試薬や外部濾過器は黒と青という感じで思い出せるんですよね。他のメーカーで特にブランドとして色の統一感にこだわっているように見えなくても、やっぱり、青系統、黒系統、白系統の商品は多いと思います。ここでもやっぱり、赤っぽい色ってなかなか出てこないです。
 まあ、探せば、暖色系のものもありまして、セラやテトラのボトルタイプの添加剤やエサはバックが黄色ですし、他のメーカーでも、アカムシや乾燥エビのパッケージは赤が多いですよね(^^; とはいえ、それも、それほど多くないように感じます。

 私は色彩学とか、デザインのことなんて、勉強したことも無いですし、小中学校では工作は大好きでしたが、絵を書くのがかなり苦手で、色に関する興味もそれほど無かったですが、それでもアクアをやっていて、いつのまにか、ある範囲の色がイメージされるようになっていたなぁと感じます。
 アクアというのは、”癒し”とか、”リラックス”ということとかなりつながっている部分もありますし、インテリアという意味合いで選ばれることも多いですので、自然に落ち着いた色がイメージされるようになって行くのかなぁなんて考えていました。
 でも、こういう状況だからこそ、アクアの世界で本気で目立ちたいのでしたら、赤を全面に押し出してみてはいかがかなぁと思ったりもします。アクアにおいて、赤はあまり使われていませんので、かなり目立つのではないかと…。

 ということで、次回のWaterBoxのリニューアル楽しみにしてくださいね! バラや広島カープやシャアザクやマンチェスターUやフェラーリやDUCATIやチェリーバルブやクラウンローチのエラと見間違うかのような、真紅のサイトになりますので!!(って、本当しょうかね?(笑)。


■ アクアスケール 2007/1/12
 あけましておめでとうございます。

 新春(といっても、ちょっと遅れ気味ですが…)ですので、今回はとっても明るい話題というか、アクアリストの家族円満の秘訣を伝授したいと思います(笑)

 さて、題名のアクアスケールですが、私が勝手に作った言葉です。
 スケールといっても、鱗のことじゃないですよ。いくら私でも、まだ鱗は生えてきてませんので(^^;。スケールと言うのは、尺度という意味です。アクア(リスト)の尺度って、ちょっと違うなぁなんて、去年、年末の買い物をしながら、思っていたわけです。

 うちでは、大晦日は、みんなが実家に集まるので、紅白なんかを見ながら、家族でゆっくり、お酒を飲みつつ、ご飯を食べるという、まあ、ごく普通の日本的な過ごし方をしているわけなのですが、そのときに食卓に並ぶのは、土地柄から、魚介類が多いわけです。魚のお刺身に、イカとかカニとかエビとかホタテとか、サケの鮨なんていうのもあるわけでして、北海道らしい食べ物が多いかなと思うのですね。それで、その魚介類を買い出し行くということで、31日の昼間に私も魚屋さん(アクアショップではなく、普通の魚屋さんですよ(^^;)に行ったわけです。

 そうすると、魚が並んでいるんですね。見てみますと、みんな大きいんですよ。そういう魚を見るのがちょっと新鮮でした。
 魚屋さんですと、30センチくらいの魚なんて、まだ小さい方です。サンマとか、フクラゲとか、そのくらいありますが、そんなものは、適当に発泡スチロールの箱に入れられて、大量に売られてるんですよね。さらに見ていますと、この時期ですから、タラとか居るんです。大きいですね。50センチは軽く超えます。しかも、その隣にサケなんて売っていますと、80センチオーバーですから、もう、笑っちゃうくらい大きいです(笑) 80センチオーバーの魚って、飼育することを考えたら、確実に大型魚のレベルですよね。アロワナだって、そこまで大きくするのは大変だと思います。
 でも、それを普通に買っているお客さんを見ていますと、「みんな剛毅だなぁ」とか、「大きい水槽もってるんだ。いいなぁ」とか、わけのわからないことをつい思ってしまったりするわけです(笑) もちろん、飼うわけがないのは分かっているのですが、観賞魚と、食用魚とのスケールの違いを思い知らされた気がしました。

 私の水槽で最大の魚といっても、ボティアヘロデスの20センチ弱くらいです。そういう魚を魚屋さんで探しますと、てんぷらにして頭からバリバリ食べるようなチカとかワカサギなんかがそのレベルなんですよね。あとは、干物のシシャモとか…(^^; 小さい子供が、「お母さん、この、ちっこい魚なに?」って指差して聞きそうな魚たちです。どれも、1匹単位ではなく、適当に載せて一皿いくらで売られていたり、10匹が紐でつながって干してあるやつが、一束いくらとか、そういう感じです。ボティアヘロデスが皿単位で売られているのを想像しますと、なんとも、すごいなと思いますが、魚屋さんでは、そのサイズの魚の売り方は、これが普通の光景なんですよね。
 うちに居るミナミヌマエビも大きくなったなぁなんて思ってみていても、それと同レベルは、魚屋さんでは、桜海老です(^^; 出汁扱いです。てんぷらにして一口で食べちゃうようなブラックタイガーエビですら、かなり大きいですし、お正月のおせち用のエビなんかはさらに大きく、同じ甲殻類のカニなんかは、ほとんど化け物みたいな大きさです。60水槽じゃ、ちょっと飼えない気がします。貝にしても、私が一生懸命育てているレッドラムズホーン、その一番大きなサイズでも、小ぶりの帆立貝とか、ホッキ貝にぱくりと食べられちゃいそうな大きさですし…。
 なんだか、魚屋さんって大型魚の展示会という感じがします。普段、あまり魚屋さんには行かないので、たまに行くとなかなか面白いです。

 それから、もう一つ。大きさのスケールも違いますが、値段のスケールも違います。私は、4センチのクラウンローチを、600円出して買ってくることに、それほど抵抗は無いわけですが、魚屋さんで、600円もありましたら、タラなら半身、フクラゲ2匹買えるんですね。サンマなら6匹、イワシならもっと買えます。イカなら3バイ(匹)、チカなら2皿、シシャモなら3束(30匹)です。安売りの日なら小さめの毛ガニが買えちゃいます。
 売り場を見渡しても、4センチの魚なんて単体では売ってないわけです。唯一目に付いたのは、ワカサギの若魚のいかだ焼(佃煮)くらいなものですが、1本のいかだに5匹ついて、それが10本で100円ですから、一匹2円です。さすがにそれと比較してはかわいそうということで、そのお店で一番高そうだったマグロのトロと比べてみましたが、それでさえも、600円なら、小さい短冊が買えるわけでして、4センチのお刺身一切れに600円という値段は到底つかないわけです。
 こんな感じで、値段のスケールも、全く違うんです(^^;

 こういう魚屋さんの状況を見てきますと、アクアを趣味にしている旦那さん(奥さん)を呆れた顔で眺めている奥さん(旦那さん)のお気持ちがわかるような気がしました。
 アクアを趣味としていない皆さん(仮に一般の方と呼んでおきますが…(^^;)の魚への感覚って、この魚屋さんの感覚(食用魚のスケール)なんです。そこが私たちとは多分違うところです。
 やたらと小さい魚を水槽に入れて飼っているくせに、一匹の魚に500円とか、1000円とか、それで終わればいいですが、もっと高額な観賞魚はいくらでもいます(^^; そんな買い物をしてこようものなら、一般の方(食用魚のスケールで考える人)に金銭感覚がおかしくなっていると思われても不思議じゃないですよね。さらに、ペットだと言い張ったにしても、触れないですし、一緒に遊べないですし、あまり芸も覚えないです。インテリアだと言い訳したとしても、底物なんて飼っていますと、見た目に派手ではない魚が多いですし、ましてや隠れて出てこないなんて、なぜ飼っているの?といわれても反論できないかなと…。

 魚屋さんを見てきて、一般の方にアクアをあまり評価してもらえない理由は、ここにあるのではないかと思ったわけです。一般の方が魚を評価するのは、あくまでも食用魚のスケールなんです。それを持ち出されてしまいますと、観賞魚のコストパフォーマンスがものすごく悪く感じられてしまうのは、当然のことかなと思いました。
 ですので、奥様、もしくは旦那様、ご家族がアクアに興味が無いご家庭は、どういう理由付けをして、アクアをやっていらっしゃるのか、ものすごく心配になってきたわけです(余計なお世話ですけれども(^^;)

 ということで、新春ですし、私から画期的な提案です(笑)。ご家族のアクアへの評価を上げるために、そして家族円満のために、”アクアスケール”を使ってみてはいかがでしょうか?

例えば、「こんな小さいのに、高い魚を買ってきて、どうするの?」なんて言われたときには、こう答えるわけです。
「アクアスケールからすれば、これはかなり大きいし、安いんだよ、大丈夫(^^)」という感じです。
普通の魚と観賞魚では、大きさも、価格もスケールが全然違うということを、全面に出してアピールするわけですね。
 また、普段から、ワカサギとか、コウナゴとか、シラウオとか、チカとか、シシャモとか、そういう魚を多く食べるようにすることで、ご家族に小さい魚に慣れていただく。つまり、食用魚の方をアクアスケールに合わせてしまうということですね。そうすることで、観賞魚の大きさの価値が相対的に上がるわけです。
 そして、これまた普段から高級魚を食べるというのも一つの手です。普通の魚屋さんでは売っていないような、一切れ600円以上のマグロばかりを探して食べていますと、クラウンローチがすごく安く感じられるようになると思います。
 これらを継続することで、ご家族の魚に対する認識が、食用魚のスケールから、知らぬ間にアクアスケールになりまして、観賞魚の評価も上昇するという仕組みです。
 そうしますと、もう肩身の狭い思いをしなくてすむ…といいなぁなんて、願っております。ご家族への弁明に困っている皆様、アクアスケール、試してみませんか?(笑)

 ちなみに、上記を実行して、いかなる災いが降りかかろうとも、猫丸は一切責任を負いませんので、あしからず(^^;

 正月早々に、こんなことを書いているのですから、今年も思いやれるというものです(笑)

 ということで、こんな私ですけれども、今年も、どうぞよろしくお願いいたします(^^)


ホーム