クラウンローチと水草

 魚と水草が共生する水槽は見た目になんだか自然なように見えますし、魚中心に飼育しているアクアリストでも、一度くらいはそういう水槽を維持してみたいなんて思うものではないでしょうか。また、実際に水草のある水槽では、魚たちも落ち着く場合が多いように感じますので、飼育の一つの方法としても良いように思います。
 でも、実際に水槽で水草を育てるとなると、なかなか難しいもので、イミテーション以外の鉢植えはことごとく枯らす植物飼育の下手な方(私含む(笑)にとっては水中とはいえ(水中だからこそ)、一筋縄では行かないわけでして…。水草水槽を綺麗に維持されている方は本当にすごいなと思うわけです。
 そこで、綺麗な水草水槽とまで行かないまでも、水草がある程度育っている水槽にしてみようと思いまして、うちのローチ水槽でいろいろと試してみました。その内容を元に「クラウンローチのいる水槽で水草を育てるにはどうすればいいのか?」ということについて、私なりの考察をしてみたいと思います。
 また、水草飼育に関しては、かなりの貧弱装備ですので、おそらく水槽をはじめられたばかりの方と似通った条件になっていると思います。ローチがいるかいないかに関わらず、魚中心の水槽で水草を何とか育ててみたいと思っておられる方にも少しは参考にしていただける内容かと思います。
 以下の記述は、あくまでもクラウンローチや魚をメインにしていますので、そちらからの制約は基本的に受け入れる方向で考えます。今いるローチや魚達に悪影響が出るようなことは極力避けながら、水草を育てる工夫を考えていければと思っています。

 私の水草飼育レベルについてですが、過去に本格的な装備を揃えたにもかかわらず半年ほどで水草水槽を断念してしばらく止めていたという経験があります。1年半くらい前から、お付き合いのあるサイトの方などに水草をいただいたりしたことから、また始めまして、水草水槽(らしきもの)を1本(45センチ水槽)維持しております(その水槽にローチはいません)。それで思いのほか水草が育ってくれたので、そこからローチ水槽でも水草を!なんてことを考え始めていたというところです。水草に関してはわからないことが多いですので、このコンテンツについての皆さんのご意見などもいただけるとありがたいです。



■どうしてローチ水槽で水草が育たないのか?
 まずは、水草がうまく育たない原因を考えてみたいと思います。私の環境もそうですが、掲示板などで伺った、よくあるローチ飼育環境について考えてみました。ちなみに、”水草を育てるのが下手(トリミングが下手、植え方が下手、溶けてくるまで調子が良くわからない、等)”という、根本的な問題はとりあえず棚上げしてありますのであしからず(笑)

●ローチの飼育環境からの原因
 ローチを飼っている方や、魚中心の飼育をされている比較的初心者の方の環境で、水草の生育にとってマイナスになっていると思われる部分を挙げてみました。

(1)照明が貧弱
 クラウンローチは薄暗い隠れ家にこもることが好きなことからみても、強い光を必要としない魚のように思えます。60センチ標準の水槽に蛍光灯1灯(セット物の水槽ってそんな感じですよね)など、クラウンローチを飼うだけでしたら、中の魚が見えて、昼夜の区別をつけてあげられるくらいに照明があれば十分ですので、そのような装備の水槽は多いと思います。また、(2)で触れますが、上部濾過器を使われている方が比較的多いと思いますので、水槽上部のスペースの問題からも照明は60センチ水槽に1〜2灯を基本に考えざるをえないと思います。

(2)上部濾過器やエアレーションしていることが多い
 クラウンローチを飼育する環境では、エアレーションをしていることも多いと思われます。ドジョウ類は一般的に活動量が多く、酸素の要求量もその分多くなりがちですので、エアレーションすると調子が良いです。また、セット水槽などについてくる濾過器は大抵が上部濾過器なのでそれをそのまま使ってエアレーションと兼ねている方も結構いらっしゃると思います。水草水槽などでは強制添加した二酸化炭素を逃がさないように、エアレーションは夜間のみという方も多いと思いますが、クラウンローチの調子を第一に考える場合、終日エアレーション(又は上部濾過器)をはずすことはできないと思います。

(3)二酸化炭素の強制添加をしていないことが多い
 二酸化炭素の強制添加に関しては、2つの面があります。一つは強制添加がクラウンローチにどんな影響を及ぼすか?という面と、エアレーション環境で強制添加することに意味があるのか?ということです。
 私の水槽で、発酵式の二酸化炭素発生装置を使って強制添加をしてみたところ、クラウンローチにとってはあまり関係ないように見えました。特に健康を害している様子は見えなかったです。水草にとっては、多少の効果を感じましたが、エアレーションをしない水槽で添加するときに比べると、明らかに水草の生長は悪いように思われました。ですが、無添加の時に比べると、水草に多少は好影響が期待できるのではないかと思われます。

(4)底砂にソイル等を使いにくい
 クラウンローチはとにかく底砂をホジホジとつつきまわすのが大好きです。ですので、水草育成で良く使用されるソイルなどの土系の底砂を使うと、すぐに細かい粒が舞い上がり、濾過器を詰まらせる原因になります。また、クラウンローチはよく食べてよく糞をしますので、底砂掃除を怠ると調子を崩すこともあります。ですので、掃除が難しい土系の底砂は使いにくいと思います。

●ローチ自体の原因
 ローチの特性から水草にとってマイナスになっていると思われる部分を挙げてみました。

(1)水草を攻撃する(食べる、抜く、遊ぶ)
 ちょっと困るところ→捕食(2)にも書いてありますが、ローチ水槽で水草を育てるのに、おそらくこれが最大のマイナス要因と思われます。
 クラウンローチは水草を食べることがあります。また、食べないまでも、茎をかじってみたり、引っ張って水草を抜いてみたり、水草の上で寝てみたり…。飼育者への嫌がらせかのように好き放題に荒らすことがあります。体も大きくなりますし、力も強いので、水草もなかなか対抗するのが難しいようです。せっかく植えたタイニムファの芋でサッカーをされた日には、怒る気力も、植えなおす根性も、消え果てました(^^;
 という感じで、クラウンローチと水草を共生させるには、ここを何とかしないといけないんです。

(2)固形肥料が使いにくい
 クラウンローチは砂を掘ることも多いので、固形肥料なども使いにくい面があります。実際に使ってみましたが深いところに埋めないと、掘り出されることもしばしばです。クラウンローチはそこに何かが埋っていそうだと、わかるようなんですよね。そして、そこを重点的に掘り始めるので始末が悪いです。どうせ掘るなら、財宝でも掘り当てて欲しいものなのですが…(^^;。水草の近くに追肥をすることもあると思いますが、後から埋める固形肥料に関しては、掘り返されることもあります。使えないということではないですが、使うときにはコツが必要だと思います。

(3)ローチの居場所がなくなる?
 これは水草が育たない理由ではなく、水草があまりにも育ってしまっては困る理由です。クラウンローチを見ていますと、とにかく底砂をごそごそとやっていることが多いですので、やっぱりそういうことをすると落ち着くのだろうなと思います。綺麗な水草水槽でたまに見かけるのですが、水草がびっしりと底面を覆い尽くした状態というのは、居心地が悪いのではないかと推測されます。

以上のように、クラウンローチの飼育をしている一般的な設備の水槽では、水草を育てるには少し厳しい面がいくつか見受けられますので、それを踏まえた水草の選び方や、植え方、設備の工夫などを考えていきたいと思います。


■やってみるとどうなるのでしょうか?
 私が思いついたところで実際にやってみことを書いてみます。良かったこと、悪かったこと、両方ともありますので、後で考察します。
 ローチ水槽の環境ですが、60センチ規格水槽に、プチ外部濾過器3(改)と物理濾過用外掛け濾過器(濾材はウールのみ)、物理濾過用水中濾過器、ディフューザーによるエアレーションを常に実施。底砂は処理した荒砂(田砂と同程度の細かさ)を5センチ程度、底全面に敷いています。内部に仕切りで魚の入れない場所を設けました。収容しているのはクラウンローチ2匹(7センチと4センチ)、その他のボティア7匹、ローチ6匹、その他5匹。以前から植えていた水草は、バコパ・モンニエリ、アマゾンソード、ミクロソリウム・ウィンディローブ、アヌビアス・ナナ(流木活着)、ウィローモス(流木活着)、リシア(浮き草)。pHは7.0、水温23度、水換え頻度は魚の様子を見ながら不定期ですが平均すると10日に1度1/6程度。

●照明の増設
 始める前は部屋明かりのみのでしたが、この実験中は18ワット1灯式の蛍光灯を1日10時間程度使いました。水槽内はかなり明るくなりました。

●二酸化炭素強制添加
 イースト菌発酵式で二酸化炭素を添加してみました。これに関しては照明を増設することとは別に以前にも試したことがありまして、その結果、水草に、多少の効果が見られておりました。

 照明増設と二酸化炭素添加の両方の効果と思われますが、以前からある水草に今までとは違う成長が見られました。具体的にどの水草が何センチ伸びたという資料はないですが、全体的に水草が生き生きして、伸びも速くなったように思います。ただ、その環境でも枯れる水草はありましたので、できれば2灯式の蛍光灯にするべきだったと思います。

●水草を植える
 この環境に水草を植えて、3ヶ月間様子を見てみることにしました。順番にそのときの様子を書いてみます。現在もいろいろと入れていますので、それに関しては追々追加しようと思います。

◆アナカリス(オオカナダモ)
 成長速度に期待をかけて入れてみました。写真は3ヵ月後、トリミングして差し戻した直後の画像です。

○この環境での成長について
 かなりの成長速度を示しました。15センチ程度の短い茎を植えたのですが、1週間ほどで水面に到達し、その後水面直下でとぐろを巻いて伸びつづけました。何度か差し戻しましたが、そのたびに同様に伸びていきます。このことからも低光量でも問題なく成長する水草であろうと思われます。ただ、あまりにも伸びすぎるのでトリミングが大変です。

○ローチとの相性について
 食害されていたのかもしれませんが、それを上回る速度で成長しまして、多少の食害くらいは問題にならない感じです。たまに茎の途中が切れて浮いていることもありましたが、それがローチの食害によるものなのかどうかは不明でした。その切れたところもそのまま植えるとまた伸びてきます。葉に関しては歯形がついているような形跡はとくに見当たらなかったです。金魚藻なんていって売られているくらいですから、食害の激しい金魚を相手にしても大丈夫な水草なのだろうなと実感しておりました。

○総合評価(ローチ水槽へのおすすめ度:☆☆☆--)
 食害に負けることはまずないと思わせてくれるほどに力強く成長しましたが、伸びすぎてレイアウトするのはなかなか難しく、嫌になりそうということで、ちょっと評価低めです。その辺りは好みの問題かと思いますが、とにかくどんどん育つのが楽しい方にはおすすめです。

◆アヌビアス・ナナ
 葉が硬く、流木に活着しているということ、低光量に強いということで、かなり期待して入れました。写真はローチ水槽で3ヶ月間過ごした後の様子です。

○この環境での成長について
 この環境でもかなり大きくなって、葉の数も当初より増えており、低光量に強いところを見せてくれました。流木に活着していることで、掃除のときに気軽に取り出せるのも、かなり役に立ちました。枯れない水草と言われていますが、本当に枯れないですので、嬉しいです。

○ローチとの相性について
 写真を見てもわかるとおり、食害の様子はなく、私のローチ水槽では大丈夫でした。ローチはかなり興味深々でつついたり、乗っかったり、鼻先で押したり、いろいろとやっておりました。気になる水草ではあるようです。たまに葉の上で寝ていたりしますが、ローチの大きさが7センチ程度ですと、水草が折れるような感じもなく、しっかりとしていて、良いベッドになっていたように思います。

○総合評価(ローチ水槽へのおすすめ度:☆☆☆☆☆)
 ローチ水槽にはかなりお勧めの水草ではないかと思います。それほどすごい勢いで大きくなるわけでもなく、レイアウトにも使いやすいと思います。何よりも深い緑色がとても綺麗で、流木の中にあると、水槽内で良く映えます。ただ、掲示板で、ナナでもローチに食害されるという情報も寄せていただきましたので、環境によっては食害されることもあるようです.。

◆アマゾンソード
 入れた動機は特になく、以前から入っているので紹介しようということで、ご登場願いました。部屋明かりのみ、二酸化炭素無添加という環境でしたので、かなり小さくなり、葉脈だけになっている葉もあったりして、かろうじて生き残っている状態でした。写真は、二酸化炭素添加と蛍光灯追加から3ヵ月後です。

○この環境での成長について
 3ヶ月前とほとんど変化がありません。光量など増やしたので多少は大きくなるのかなと思っていましたが、そうでもないようです。枯れた葉の代りに新しい葉がゆっくりと出てきましたが、大きくなる様子はありませんでした。大きく綺麗に育てるには、もう少し良い環境が必要なようです。

○ローチとの相性について
 ローチの食害については、歯型なども特になく、食べようとは思わなかったみたいです。この水草は、根元近くに固形肥料も添加してみましたが、それも効き目が出る前に、ローチに掘り起こされてしまったみたいで、後で別の場所から、溶けていない固形肥料を発見しました。この水草を植えるのでしたら、肥料はあらかじめ底砂の下に埋めておいてから植えるか、とにかく深く差し込まないとダメなようです。

○総合評価(ローチ水槽へのおすすめ度:☆☆---)
 どちらかというと、ローチのことよりも、育成環境の問題であまりお勧めできないように思いました。小さい草体のままかろうじて維持することはできると思いますが、立派に綺麗に育てるにはもう少し環境に工夫が必要な気がしました。

◆タイ・ニムファ

写真撮影できず…
 3ヵ月後にはありませんでした(T_T) 
無念です

 なんと言っても芋を植えるので、これなら掘り起こされることもないだろうということで、入れてみました。

○この環境での成長について
 成長することはできるようです。水槽に移してから新芽も出ましたし、根も伸びて立派になりました。ただ、それでもローチに掘り出される前に完全に根付くことはできなかったようです。

○ローチとの相性について
 はじめ、3センチくらいの短い茎3本に2センチくらいの葉っぱがついた状態で入れたのですが、見事に掘り返されまして、サッカーボールのように弄ばれておりました。それを取り出して、別の水槽に入れて復活させ、茎を15センチ、葉っぱも8センチ程度を5枚くらいに成長させてから再度チャレンジしましたが、それも根付く前に掘り出され、浮かされておりました。その際に折れたのか、葉っぱが茎ごととれていました。うちのクラウンローチはこのボール型の芋がどうにも気になるみたいです。

○総合評価(ローチ水槽でのおすすめ度:☆☆---)
 一応、お店の方に言われたとおり、一番成長が早いという、半植えの状態にもしてみたのですが、やっぱり、1日ももたずに掘り返されました。掘りやすい砂地だからということもあるのだと思いますが、掘り返されるのを何とかしないとなかなか使いにくいかなと思います。ただ、大きく成長させてから深く植えた場合、掘り出されるまでにかなり時間がかかっておりましたので、その間にきちんと根付けば何とかなるかなと思います。
 掲示板で葉や茎を食害されたという情報もいただきましたので、そこから考えても、それほどおすすめとは言いがたいと思います。

◆クリプトコリネ(2種) ※種類がわかる方、教えてください<(_ _)>
 一つはいただきもの、もう一つはお店で名前を見てくるのを忘れたもので、両方とも名前が良くわかりませんが、クリプトコリネの仲間です。
 葉がある程度硬いので、これもいけるかなと思って入れてみました。写真は水槽に植えてから3ヶ月経った状態です。

○この環境での成長について
 この水草に関しては良いのか悪いのか、良くわからないのが正直な感想です。葉が落ちるとその分は生えてくるようですが、それ以上に大きくならず、入れたときと同じくらいの大きさで3ヶ月間推移しておりました。この環境では、形を保っているだけで、これ以上大きくなったり、増えたりすることができないのかもしれません。ただ、小さくなったり弱々しくなる様子もないので、悪いわけでもないようです。あまりトリミングしなくて良いので、それが楽といえば楽でした。

○ローチとの相性について
 ローチの食害に関しては葉に歯形らしきものをたまに見かける程度で、葉がなくなるまで食べつづけるようなことはありませんでした。ですが、よくローチが乗っかって寝ておりまして、茎を折ったりしているのではないかと心配していました。実際に茎が折れて浮いていたこともありましたが、それがローチの仕業かどうかはわかりません。弱くなった葉が生え変わっただけかも知れません。

○総合評価(ローチ水槽でのおすすめ度:☆☆☆☆-)
 うちの水槽で飼育した限りでは、ローチ水槽には適しているのではないかと思いました。特に食害や抜かれたりもないようですので、しっかりと植えて根付かせてやれば長くレイアウトを楽しめると思いました。

◆ミクロソリウム
 この水草も葉が硬いので食害されにくいこと、流木に活着させると便利そうということで、入れてみました。流木に活着させたもの(糸で巻いた状態)と、砂地に直接植えたもの、両方試してみました。写真は砂地に植えたもので、入れてから3ヶ月経っています。

○この環境での成長について
 低光量ですが、かなりの成長を見せました。大きな葉の先端の子株はこの水槽に入れてからできたものですので、かなり増えております。流木にくくりつけた方のミクロソリウムも同様に子株をつけておりますが、こちらはまだ完全には活着していなかったです。

○ローチとの相性について
 ローチは興味は示すものの、硬いからなのか食害している様子はなく、しっかりと深く植えたので抜かれることもありませんでした。

○総合評価(ローチ水槽へのおすすめ度:☆☆☆☆-)
 今回植えてみた限りでは、ローチ水槽にはかなり使いやすい水草ではないかと思いました。ただ、ローチは白点病になりやすく、そのときに温度を上げる治療が良く行われます。その場合にシダ病などにならないかどうかが少し心配です。ですので、いざというときに取り出しやすい流木などに活着させて入れるのがベストではないかと思います。

◆ロタラ・インディカ

写真撮影できず…
 3ヵ月後にはありませんでした(T_T) 
無念です

 色が赤く綺麗で好きな水草なので入れてみたのですが、なんとも葉が軟弱な感じで、ローチの格好の遊び道具になりそうな予感はしておりました。

○この環境での成長について
 ローチに弄ばれそうな予感がありましたので、水槽内の魚の入らない仕切りの中にも別に植えていたのですが、そちらもあまりよくないようで、1ヶ月ほどで色が赤くなくなり、溶けてなくなってしまいました。

○ローチとの相性について
 予感が的中しました。入れた瞬間からかなりの興味を示しまして、この水草の周りをぐるぐると回っておりました。私が見ているうちは手をださかなったのですが、次の日になったら、無残な姿で浮いておりました。葉を食べるというよりも、引っこ抜いた感じに見えます。もう一度植えてみましたが次の日には同じことになっていましたので、あきらめました。

○総合評価(ローチ水槽へのおすすめ度:☆----)
 この水草はあまりにもあっけなく敗北しましたので、お勧めとは言いがたいです。ローチとの相性を考える前に、しっかりと育つ環境を整備してから、入れるべき水草のようでした。ですので、特に水草に配慮のない一般的な魚中心水槽ですと厳しいように思います。



■ローチ水槽で水草をうまく育てるために
 上記の水草と、これまで何気なく入れていた水草の様子、掲示板で伺ったお話などから、ローチと水草を共生させる為にポイントとなると思ったことを書いてみます。

●非効率でも二酸化炭素添加しましょう
 エアレーションをしつつ二酸化炭素添加をしてましたが、多少の効果はあるように感じました。もちろん、エアレーションをせずに添加しているときほどの劇的な効果はないですが、それでもしないよりはましと思います。発酵式にしても、ランニングコストはそれほど高くないですから、状況が許せば添加しておくと良いと思います。

●葉の硬いもの、茎や根のしっかりした水草を選びましょう
 これは普通に考えてもそのように思いますが、やっぱり頑丈な水草の方がローチの攻撃にも耐えられるようです。また、タイニムファのときに思いましたが、砂に埋める部分がしっかりしているというよりも、根張りの良い水草を選ぶべきだなと感じました。
 アヌビアス・ナナ、ミクロソリウムなどがおすすめです。

●葉がかなり柔らかいものや小さい水草を選びましょう
 これは掲示板で伺ったことですが、他の水草が食害されていても、やわらかい水草や目標が小さすぎる水草はなかなか攻撃対象にはしにくいようだというご意見をいただきました。私も試してみようと思います。
 アンブリア、パールグラスなどがおすすめです。

●低光量に強い水草を選びましょう
 クラウンローチや魚中心水槽では、どうしても低光量環境が多くなると思われますので、光が少なくてもしっかりと根付いて育ってくれる水草を選ぶと良いと思います。

●活着できる水草は便利です
 流木や石に活着できる水草は掃除のときに取り出せるのでかなり便利でした。思っている水景が活着水草で表現できるのでしたら、そのほうがかなり楽にレイアウトが組めると思います。同じような考え方で、植木鉢に植えて、他の水槽でしっかりと根付かせた水草をローチ水槽に沈めるというのも良いと思います.


■最後に
 クラウンローチと水草の共存について、中間報告的な内容でしたが、私なりにまとめてみました。現在もいくつかの水草をローチ水槽に入れていますので、その結果を見ながらコンテンツに追加していこうと思います。
 自分の水槽ではこうだったとか、クラウンローチを中心とするという制約の中で、水草をもっとうまく育てる工夫など、皆さんのご意見も伺えると嬉しいです。


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