竹を侮るなかれ

 それにしても、ケアレスミスと言うか、ちょっとした不注意というか、大丈夫だと思っているものが大丈夫じゃないことって良くあるものですね。最近、そんなことをやってしまったのでそのあたりのお話を書きたいと思います。
 うちには、通称”エビツボ”と呼んでいる水槽?というか、100均で買った透明なケースがありまして、もともとはレッドラムズホーンを飼育していた(そのころは”ラムツボ”)のですが、それだけではなんだか寂しいのでミナミヌマエビを一緒に入れて飼っております。それがものすごい勢いで繁殖しまして、エビだらけになってしまいました(^^;。そのおかげで実はもう一つケースを買ってきてそれを”ラムツボ”にしまして、レッドラムズホーンを移すという、本末転倒なことになっているのですが、それはそれとして、置いておきまして…。とにかく、そのエビツボ、エビが湧いてくる魔法のツボ(言いすぎですね(^^;)になったのでした。
 それはそれでよかったのですが、そのエビツボはラムツボだった頃の名残で、毎日水換えしております(ラムもまだたくさん居ますので)。というわけで、水質はほとんど貯め水用のタンクと同じで、pHなんかもほとんど変わりません。ラムツボはシジミの貝殻が入っているので、若干pHが上がり気味になるのですが、エビツボにしてからは取り出したので、それもなく、水質的にはあまり変化の無い水槽になっております。
 そして、先日、本水槽にボティアが増えてきたことと、ダリオ&パキの巨大魚コンビがさらに太く長くなってきたので、隠れ家を増やすのに新しい竹を入れてあげることにしました。それで、家にある竹の棒をのこぎりでギコギコと切りまして、それが沈むようにするために水につけておりました。ですが、そのときには手ごろなプラケや入れ物が無かったので、水合わせや緊急退避用に使っているプラケでとりあえず代用することにしまして、竹を大小7本いれて、水を張っておりました。それが間違いの元だとは知らずに…。
 話は戻りまして、例のエビツボ、本当にエビがわんさか増えてしまったので、さすがに濾過器も無いし、このままでは崩壊してしまいそうなので、新しいエビツボを100均で買ってきて、少し分けることにしました。でも、しばらく買いにいけそうに無いので、とりあえず他のプラケに退避しようと思ったのですが、考えてみたらプラケが無い…。いろいろと使ったり、割ってしまったりで、今のところ目に付くのは、竹を入れているプラケのみ。でも、目に付いたので使ってしまおうと軽く思ったのが運の尽きでした…。
 エビツボは毎日水換え、竹のプラケも毎日同じ水で水換えをしています。しかも竹はすでに水につけて数日。出るものも出てしまって、あとは沈むのを待つばかり、水質的に全く問題なさそう。と言うのが私の心の声というか、それに疑いの余地は無かったんですね。ということで、良い退避場所だと思いつつ、プラケの水をきちんと取り替えてから、エビツボからも水を半分入れて、エビを掬ってプラケに移します。これで、計算上はいつものエビツボの水換えと変わらないはずなんですよね。ところが…。
 数時間後、夕食を食べておなかをさすりながら、水槽の前に立って、プラケを覗き込んでみますと、なんとエビが踊り狂っているではありませんか!かなり驚きまして、ちょっとしたパニックです。他の水槽もそうなっているのかと、慌てて見てみますと、本水槽問題なし。サブ水槽達も問題なし。エビツボ問題なし。ラムツボは…(貝は見た目では良くわからず(^^;)。ということで、おかしいのはプラケだけです。でもいきなり水換えというのも怖いので、水質検査をはじめます。貯め水を入れたんだからpHは良いとして、亜硝酸でも、と言うことで計ってみたのですが問題なし。うーん、悩みます。ほかに何か悪い物質でも??と、踊るエビを見ながらしばし考えました。「亜硝酸は出てないし、というか、餌あげてないんだから出るわけ無いし…。エアレーションしてるから酸欠でもなさそうだし…。貯め水だから、pHは良いよな、pH…って、本当に大丈夫?」と思い当たりまして、最近ご活躍中のマッフィー君で計ってみました。すると、「なーんだ、pH4.5か…って、4.5!!っ」(ちなみに貯め水もエビツボも7.5)。「いきなりこんなに落ちたら、エビには無理だってばさ!」ということで、急遽竹を取り出しまして、それからまた数時間かけて点滴法にてpHを6まで上昇。それでなんとかエビ君たちは落ち着いてくれたのですが、かなりあせったのは言うまでもありません。
 それにしても、竹、おとなしそうな顔しているのに恐るべしです。でも、冷静に考えてみたら、わかることなんですけどね。竹が浮いているということは、水が中まで浸透していないと言うことで、水が浸透すれば中のものは出てくるわけで、沈めようとしているという事は、中の物を出しながら水を詰めているということなわけでして…。中から何が出てくるのかは良くわからないんですよね。天然ものなのでおそらく魚に直接悪いわけではないと思います(現にエビも足し水でpHを戻しただけで元に戻りましたし)が、pHが急激に下がるのは、ピートを入れたときみたいな成分が溶けてきたと言うことなのかなと推測しております。
 ということで、もうしばらくこの竹には水に浸かって頂いて、だしがらになるのを待とうと思います。本当に竹も侮るなかれです。皆さんも思い込みにはお気をつけくださいね。
 早く、プラケとエビツボ2を早く買いに行かねば…(^^;



もどる ホーム