遅い昼飯でも食べに来たのか、この店の常連のTimothyMokがいつものようにビニール袋を下げて入ってきた。TimothyMokというふざけた名前の男だ。TimothyMokは辺りかまわず罵った。

今時こういうアクア用語を使う人間がいるだろうか？

満腹の魚たちが昼寝をしている頃、見馴れない一人の野郎が店に入ってきた。ベテランを装ってはいるがあまり魚のことはわかっていなさそうだ・・・。何を思ったか自分は卵胎生なんだと激しく主張しはじめた。

愛されたい。猫丸（マスター）にはそう言っているようにしか聞こえなかった。

満腹の魚たちが昼寝をしている頃、前に見たことがある青年が入ってきた。この界隈じゃ水槽をいじらせたくない青年ベストテンに入るらしい。KevinRawayはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

その時KevinRawayはエアーポンプのように震えていた。

魚たちが起きだす朝方、また繝ｦ繝九ヰ繝ｼが水槽をかぶってやってきた。断っておくが、この店はこういう熱帯魚マニアの客ばかりじゃない。繝ｦ繝九ヰ繝ｼは熱帯魚屋のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

そう言って小粋なステップで水槽掃除をはじめた。

魚たちが起きだす朝方、前に見たことがある若造が入ってきた。一見して水槽の素人じゃないことが人相で分かる。差し出した一杯の飼育水を飲み干すとくたびれた声で一つのアクア話をした。

そういう話は自分の胸に閉まっておいたらどうだ。

大分夜も遅くなり、水槽の電気も消えた頃、見馴れない一人の紳士が店に入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともないアクア用品を使う。一枚の魚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

可哀想だが猫丸（マスター）は全然話を聞いていなかった。

大分夜も遅くなり、水槽の電気も消えた頃、この店の常連のTimothyMokがいつものようにビニール袋を下げて入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。一枚の魚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

この台詞に何の意味があるというのか・・・・・・。

大分夜も遅くなり、水槽の電気も消えた頃、見馴れない一人の旦那が店に入ってきた。この前、アクアニュースに載っていた旦那だ。Charlesshalmは辺りかまわず罵った。

そう言いながらCharlesshalmは恍惚の表情を浮かべた。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のTimothyMokがいつものようにビニール袋を下げて入ってきた。近所のガキどもを集めてはクラウンローチの魅力を力説している。そういう話だ。一枚の魚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

・・・そして無情にもTimothyMokの飼育水は漏れていった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、前に見たことがあるダンディが入ってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。猫丸（マスター）にペコペコお辞儀をするとマッドスキッパーのような眼で語り出した。

終始口元を押さえている。口臭と水槽の匂いを気にしているようだ。