大分夜も遅くなり、水槽の電気も消えた頃、前に見たことがあるミスターが入ってきた。自分の事を素晴らしい魚飼いだと勘違いしている。自分の飼育経験が今までどんなに幸福だったかを延々と話し始めた。

そう言って水草を持った手をピクピク痙攣させた。

大分夜も遅くなり、水槽の電気も消えた頃、見馴れない一人の二枚目が店に入ってきた。近所のガキどもを集めてはクラウンローチの魅力を力説している。そういう話だ。AlannaRizは一言一言時間をかけてゆっくりと濾過バクテリアについて語り始めた。

何度も聞いたアクア話だった・・・・。

他の客も酔いが回ってきた頃に、見馴れない一人の学生が店に入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。Tysonmizは誰から聞いたかわからないアクアな噂話をはじめた。

声はでかいが水槽の中身は無い。

水槽の蛍光灯が夕闇に映える頃、何回かこの店で魚の話をしていった英雄が入ってきた。JosephWekと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。JosephWekはいかにマダムというものが素晴らしいかを主張し始めた。もちろん、魚の次にだが。

JosephWekは何が面白かったのか自分の水槽の話で爆笑していた・・・・・。

水槽の蛍光灯が夕闇に映える頃、見馴れない一人の学生が店に入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。WilliamMoifyは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

今時こういうアクア用語を使う人間がいるだろうか？

水槽の蛍光灯が夕闇に映える頃、またNormandmusが水槽をかぶってやってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。Normandmusは独り言をブツブツ言いながら水槽の一点を見つめ、テーブルについた。

愛されたい。猫丸（マスター）にはそう言っているようにしか聞こえなかった。

満腹の魚たちが昼寝をしている頃、見馴れない一人の男性が店に入ってきた。店に入る前からRobertjoyncは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。Robertjoyncは辺りかまわず罵った。

その時Robertjoyncはエアーポンプのように震えていた。

満腹の魚たちが昼寝をしている頃、見馴れない一人の紳士が店に入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともないアクア用品を使う。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか猫丸（マスター）の水槽にそれをぶつけてきた。

そう言って小粋なステップで水槽掃除をはじめた。

満腹の魚たちが昼寝をしている頃、見馴れない一人の英雄が店に入ってきた。JPTAgesyと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。JPTAgesyはあふれる涙と水槽の水を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

そういう話は自分の胸に閉まっておいたらどうだ。

魚たちが起きだす朝方、見馴れない一人の男が店に入ってきた。WilliamWagというふざけた名前の男だ。額、首筋、わきの下、水槽のガラスを一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

可哀想だが猫丸（マスター）は全然話を聞いていなかった。