縞縞研究

 このサイトはクラウンローチという単種のページなので、コリドラスやプレコみたいにバリエーション紹介なんかはできないんですが、それなら、もっと突き詰めて単種の中を分類してしまおうというちょっぴり無謀なコンテンツです。人間にも姿形に個性があるように、クラウンローチにも個性があります。その最もわかりやすいのが、体に走る縞縞ではないでしょうか。ということで、クラウンローチに見られる縞縞の特徴を比較検討分類整理(笑)してみようと思います。皆さん、そんなのどうせ2、3種類ぐらいしかないんだろうってお思いですね。フフフ、甘いですよ。個性的なクラウンローチをそんな枠で考えてはいけません。ということで、これまでに私が見た限りの縞縞を紹介します。全部写真があると良いんですが、無いのもあります(というかほとんど…。トホホです。今はうちには居ないんですよね。なんとか写真を集めたいです)。イラストだけですがお許しを。
 それから、縞のバリエーション紹介に限らず、クラウンローチの縞のことについて参考になるお話をのせていけたらと思います。
◆縞のバリエーション
 さて、基本的にクラウンローチの縞縞は3本なんですが、個性が最も多く出るのは真ん中の縞です。ということで、主にそこに注目した分類です。大きく二つに分けるなら、縞が腹まで到達しているものと、していないで途中で切れているものに分けられると思いますが、今回は細分化して縞の形で分けてみました。また、見かける数は少ないのですが、一番尾鰭に近い縞の形が違うものや、縞模様が右と左で違う個体も居ますので、それもあわせて紹介します。
 ちなみに模様に付けた名称は猫丸が勝手に名付けたものです。このページ内でしか通用しない用語なのでご注意ください。

■三角型
 真ん中の縞が三角形に見えるローチです。一番多いように思いますので、私の中では勝手にスタンダードタイプだと思っています。中でも縞が腹まで届くロングタイプの方をよく見かけます。腹まで届かないタイプはあまり見かけませんね。
●三角縞
 縞が腹まで届かず、三角形のものです。頂点が真ん中の二等辺三角形ではなく、微妙に前後するものが居ます。(あまり見かけないので一つにまとめました)
●ノーマル三角ロング縞
 三角形の頂点が真ん中で、なおかつ腹に届くほど下の位置に来るものです。

画像提供:sakiさん
●前向き三角ロング縞
 三角形の頂点が前向きで、なおかつ腹に届くほど下の位置に来るものです。

画像提供:佐和子さん
●後向き三角ロング縞
 三角形の頂点が後ろ向きで、なおかつ腹に届くほど下の位置に来るものです。

画像提供:ジェイさん


■変形三角型
 真ん中の縞が三角なんですけど、少し曲がっていたりするものです。
●後向き三角縞
 三角形の頂点が後ろ向きで、なおかつ底辺の位置が前にあるので、かなりの角度で後ろ向きのものです。

画像提供:haruruさん
●屈折三角縞
 三角形の途中で辺が内側、もしくは外側に折れているものです。

画像提供:佐和子さん


画像提供:キリュウさん
●曲がり三角縞
 三角形の辺の途中がどこか膨らんでいるものです。

画像提供:さくらさん

■もみあげ型
 真ん中の縞がほぼ一直線のものです。
●細もみあげ縞
 ほぼ真っ直ぐな縞が腹まで同じ幅(細め)でつながっているものです。
●太もみあげ縞
 ほぼ真っ直ぐな縞が腹まで同じ幅(太め)でつながっているものです。

■丸型
 真ん中の縞の先が丸くなっているタイプです。これも結構見かけます。
●ノーマル丸縞
 縞縞の先が丸く、腹まで届かないものです。

画像提供:シーマンさん


画像提供:さくらさん


画像提供:バブチュさん


画像提供:sakiさん

●前向き丸縞
 縞縞の先が前の方に向かって丸くなっているものです。

画像提供:キリュウさん


画像提供:sakiさん
●後ろ向き丸縞
 縞縞の先が後ろの方に向かって丸くなっているものです。

画像提供:sakiさん
●前後向き丸縞
 縞縞の先が前後に向いているものです。

 写真の個体は右側だけがこの模様です。

画像提供:リュウ様
●丸縞?(先が四角)
 一応、縞の先は丸くなってはいるのですが、全体としては四角形に見えるという特殊な縞です。
●かなり短い丸縞
 一応、2本目の縞があり、さらに縞の先も丸くなってはいますが、かなり短く、2本線に近い状態で、かなり珍しいタイプです。


画像提供:ミレニアさん

■縞薄れ型
 縞の中心の色が薄くなって見方によっては二本の縞に見えるものです。ローチが大きくなって、縞が薄くなってくるとこうなることが多いようです。
●1本薄れ縞
 三本のうちの真ん中の縞が薄くなり、二本に見えるものです。
●2本薄れ縞
 真ん中と後ろの縞が薄くなり、それぞれが二本ずつに見えるものです。

■例外型
 縞が3本ではない珍しいタイプのクラウンローチです。
●四本縞
 おそらく、一番後ろの縞が分かれたものと思われますが、四本の縞があります。これは縞薄れ型のように成長して薄くなって分かれたものではなく、くっきりと四本の縞がはじめから入っているものです。

画像提供:リュウ様


画像提供:梓尤稀さん


画像提供:ピヨさん


画像提供:うどうあとりさん


画像提供:ピヨさん


画像提供:ピヨさん


画像提供:かすぴさん


画像提供:ひらめさん

●四本縞(半丸)
 これも一番後ろの縞が分かれた物と思いますが、分かれた縞がそれほど長くなく、上の方で丸くなっているものです。これに近い形で、背鰭の下に黒い部分が斜めに入っている物は結構居ますが、きちんと下の方に分かれて盛り上がっているのはめったに見かけません。
 
 写真上段は半丸の盛り上がりが大きく出ており、典型的な半丸タイプです。下段は盛り上がり方は小さいですが、下の方からも縞が現れ、さらに1本目と2本目の縞の間にも点があるタイプです。この個体は左側だけがこの模様です。

画像提供:haruruさん


画像提供:リュウ様
●四本縞(半丸の変形)
 一応、4本縞の半丸タイプですが、2本目の縞が極端に短くなっています。
●四本縞(下半丸)
 これは、下の方から半丸形に縞が現れているタイプです。クラウンローチは腹の方にも黒い模様がある場合が見受けられます。

画像提供:しびさん


画像提供:ピヨさん


画像提供:かすぴさん


画像提供:梓尤稀さん
●四本縞(連結型)
 これは、4本線の2本目と3本目が、つながっています。背びれの付け根付近を中心に、半円を描くように縞ができているタイプです。
●スポット
 これも後ろの縞の変形したものと思われます。2本目と3本目の縞の間に楕円形のスポットが入ります。これも生まれつきでくっきりと黒く現れます。


画像提供:リュウ様


画像提供:ピヨさん


画像提供:ピヨさん

●変形スポット
 スポットなのですが、他の縞とくっついていたり、形が円形ではないものです。これもくっきりとした縞です。
 右の写真、下の二つは同一のローチの左右です。スポットとして、くっきりとした一つがあり、それが、上や、横の縞と薄い色で繋がっています。今後この色がこのまま濃く残ればまた珍しい縞の形になると思われる個体です。

画像提供:リュウ様


画像提供:うどうあとりさん
●途切れ縞
 縞が途中で切れています。切れているところがおぼろげですが、これも縞としてはくっきりと見えます。

画像提供:なっつさん
●途切れ縞(1本目)
 頭の方から1本目の縞が途中で途切れています。顔の表情がかなり違うように見えます。

画像提供:ruiさん
●途切れ縞(2本目)
 一枚目の上から見た写真だとわかりやすいと思いますが、2本目の縞が背中の部分で途切れています。そのため、スポットが左右両面にあるように見えます。かなり珍しいタイプの縞です。


画像提供:sakiさん
●牛柄
 ここまでくると、もはや縞とはいえない感じです。スポットが増えたのか、縞が途切れたのか、良く分かりませんがまばらに黒いエリアが点在していますので、牛柄ということで。

画像提供:ひらめさん
●連結縞
 1本目と2本目の縞が背中でつながっています。背中の方から見た方がわかりやすい縞です。
 写真は上から2枚セット(上からと横から)で1匹分です。


画像提供:あきひささん






●2本縞
 生まれつき、真ん中の縞がありません。非常に珍しいと思います。写真の個体はスカンクボティアのように、最初の縞と最後の縞を結ぶように背中に黒い線が入っています。
 下の写真は2本縞ですが、背中の方に少し模様が入っています。またこの個体はショートボディとのことです。

画像提供:さくらさん


画像提供:アオさん


(片側のみ2本)
画像提供:プレさん


画像提供:まこっぴさん


画像提供:ミレニアさん

■お腹の模様
 縞の違いというと、横から見た違いに目が行きがちですが、お腹の方にも、ちょっと変わった模様を持っているローチがいます。
●ヘソ
 お腹の真ん中にスポットがあります。まさにおへそという感じの模様です。必ず丸いわけではなく、大きさが大きいものや、形が少しいびつなものもあります。

画像提供:TAOさん
●腹巻
 お腹を横断する形で線が入ります。二番目の縞の延長として、腹の部分でつながっている場合が多いですが、たまにここにだけ帯状に線が入る子もいます。

画像提供:とらりんさん

■白変個体
 縞の違いではないのですが、オレンジの部分が限りなく白い、珍しいクラウンローチです。
●白変



画像提供:しゅうさん
 上の3枚の写真の個体はワイルド物で、現地採集された時点から、白変個体と言うことでストックされていたそうです。写真を見ると、他のローチと比べても明らかに白いことがわかります。

画像提供:とらりんさん
 この写真の個体は、初めは普通の体色だったのが、徐々に白くなっていったそうです。こちらも、上を泳いでいる普通の色のローチと比べると、明らかに白いことが分かります。

■ショートボディの個体
 こちらも縞の違いではないのですが、体高に対して、体長が短くて、デフォルメされた感じの、珍しいクラウンローチです。
●ショートボディ


画像提供:たぐさん
 この写真の個体はどういう経路で入荷されたものかはわかりませんが、かなり胴体が短くなっておりまして、はっきりとショートボディだとわかります。

このように分けてみましたが、どうでしょうか。他にも特殊な形の縞を持ったものが居るようですが、私は見たことがありません。何か知っている方は教えてください。お願いします。



◆縞の変化(1)
 クラウンローチの縞は成長と共に少しずつ変化していきます。そのことは良く知られたことではありますが、私は昔のローチの写真などを撮っていなかったので、比較画像がなかったので、今まで紹介できずにいました。ですが、そんな貴重な画像を提供いただいたのでそれをご紹介したいと思います。提供いただいたのは、165さんの太郎君の画像です。ありがとうございます。
平成14年10月の太郎君
平成16年4月投稿時の太郎君

 特に真ん中の縞がすごく太くなっています。体が大きくなった分、広がったようにも見えますね。日本には大きなローチの写真のあるサイトは少ないのですが、海外サイトなどでは、大きなローチがよく見られまして、それらを見ていても、縞が太くなる傾向はあるように思います。また、そのまま大きくなると、縞の真ん中の色が薄くなってきて、筋が入り、2本の縞に分かれたように見える場合がよく見受けられます。

◆縞の変化(2)

 クラウンローチのスポットの変化です。成長と共にかなりはっきりしてきています。購入当時と、飼い込んだ現在では、かなり違いますね。ruiさんのかまぼこくんです。ruiさん、ありがとうございます。
購入時のかまぼこ君
投稿時のかまぼこ君

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