ローチ類の混泳

 クラウンローチを飼育していると、似た種類の魚たちを飼育してみたいと思い立つことも多いと思います。私も、クラウンローチの事を調べるうちに、その仲間のことにも自然に興味が湧きまして、何種類かの仲間を飼育しています。
 ですが、ローチ(ドジョウ)の仲間は、結構バラエティに富んでおりまして、例えばクラウンローチと同じボティア属でも、性格などにかなりの違いがあります。以前、コリドラスをいろいろと飼育していたことがあり、種類によって性格の違いがあったのを良く覚えていますが、ボティアの場合には、コリドラスとは比べ物にならないくらいの性格の差を感じます。
 また、”ボティア=気が荒い”というイメージが、熱帯魚界には、なぜか定着しておりまして、いろいろと飼育してみた限り、その一言で片付けてしまうのはどうにもなぁ、というのが、私の率直な感想です(^^;。
 同じ属だから性格も似たよなものだろうと思って飼育されると、かなり大変なことになる場合がありますし、ボティアだから全部混泳できないんだと思われるのもなんだか寂しいですので、私なりに思うローチ類の混泳について、気の強さ比較みたいな物を書いてみたいと思います。
 私が飼った事があるローチ類と、掲示板やメールなどでお話させていただいたことを参考に書いております。また、猫丸の主観的判断がかなり強く出ていますので、そのあたりはご承知おきを(^^; それから、お分かりとは思いますが、混泳の成功(失敗)を猫丸が確約するものではありません。
 それぞれの魚の詳細につきましては、仲間のところを参照いただければと思います。

 とにかく、いろいろな方に混泳しているお話を伺ったものですので、お名前を全て挙げることはできませんが、これまでに掲示板やメールで情報を提供してくださった皆さん、本当にありがとうございます。

■もっとも強いグループ

 ここに挙げるドジョウたちを飼育する場合、基本的に同サイズ以下の魚とは混泳不可だと思ったほうが良いです。同サイズ以上でも、相手が大人しい魚ですと危険です。特にテリトリーを同じくする小型の底モノと混泳するのはやめた方が良いかと思います。混泳するとしても、様子をみて、すぐに隔離できる環境を整えてからにしてくださいね。
 ●スカンクボティア
 ●ボティアヘロデス(と似た感じの数種のボティア)
 ●レッドフィンボティア
 ●ボティアカウディプンクタータ

※ここで紹介した魚同士とか、強い魚だけで飼育することで、うまくバランスが取れることもありますが、そういう状態にするには魚の様子をきちんと把握したり、常に隔離できる体制を整えておく必要がありますので、平和な水槽を目指したい場合には、あえてリスキーな選択をしなくても…と私は思います。

■結構強いグループ

 上で紹介した魚たちほどではないですが、混泳に支障が出やすいドジョウたちです。何とか混泳はできるけれども、トラブルメーカーになりやすいとか、こちらの水槽では混泳できたけど、あちらの水槽では難しかったとか、そういう感じの魚たちです。
 ●スキストゥラ・ポクリ(と似たような大きさ、体型のスキストゥラの仲間)
 ●レッドスポットタイガーローチ
 ●ゾディアックローチ
 ●ボティア・ロブスタ
 ●中国ローチ

■まあまあ強いグループ

 この辺りまで来ると、混泳に支障がない魚も多いのですが、トラブルの話とかを聞く機会があるとか、ちょっと癖のある魚たちを入れてみました。
 ●アンジェリカスボティア
 ●ドワーフボティア
 ●パキスタンローチ
 ●ボティアヒストリオニカ
 ●ドジョウ

■普通のグループ

 クラウンローチを基準にして考えていますので、クラウンローチと同じくらいの気の強さの魚たちということになるかもしれませんが、このあたりにきますと、混泳であまり心配することはないと思います。ただ、集団になると強くなるタイプとか、弱い魚を見つけると、それを集中攻撃するとか、そういうことがあるかもしれませんので、完全に大丈夫というわけでもないです。きちんと見てあげましょう。
 ●クラウンローチ
 ●ボティアダリオ
 ●ボティアロストラータ
 ●ボティアストリアータ
 ●ブラッククーリーローチ
 ●リングローチ
 ●ポルカドットローチ
 ●ホースフェイスローチ

■すこし気の弱いグループ

 ここで紹介する魚たちは、性格的なことで、混泳で問題を起すことはあまり無いと思います。どちらかというと、いじめられやすいタイプですので、逆の意味で気をつけてあげてください。
 ●クーリーローチ
 ●ジャイアントクーリーローチ
 ●スリランカゼブラローチ
 ●ヒサッシーローチ
 ●ヴィクトリー・ローチ

■それ以外のグループ

 ボルネオプレコなどの吸付きドジョウや、リザードフィッシュの仲間などは、他の魚と生活圏が違うために、上記の魚たちと一緒に比較するのは、あまり効果的ではないと思いましたので、今回はちょっと割愛しました。ガラス面や葉っぱの上での強さなどについて、またそのうち書いてみたいと思います。

■最後に
 混泳の成否は魚の組み合わせや数だけで決まるわけではないです。隠れ家や、水草などの遮へい物が多かったり、水槽が広かったりすると、強い魚の注意が分散されるのか、ある程度の緩和効果があるようです。ただ、気の強い魚と気の弱い魚を一緒に入れておくと、トラブルが起こる可能性が常にありますので、できれば、気の強い魚は単独飼いが良いのではないかと思います。また、混泳するとしても、必ず退避できるような別の水槽や、セパレータを用意してからにしてくださいね。
 うまく組み合わせを考えて、平和な水槽を目指しましょう(^^)



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