病気

 クラウンローチのかかる病気についてです。といっても熱帯魚のかかる病気はだいたいクラウンローチもかかります。ですから、クラウンローチが最も良くかかると言われている白点病について、まずは詳しく解説、いくつか試した治療法などを紹介しようと思います。そのあとで他の病気についても順次コンテンツを増やしてゆく予定です。

  1. クラウンローチの白点病とは
  2. 白点病かどうかの判断
  3. 白点病の具体的な治療方法
  4. 治療薬の紹介
  5. 病気の予防
  6. クラウンローチの白点病に関する経験則
  7. 病気と治療に関して、いろいろ
  8. 闘病生活
  9. 闘病生活2
  10. 闘病生活3
  11. 闘病生活4(越後屋ポン太さん、梓尤稀さんの水槽)
  12. 闘病生活5
  13. 闘病生活6(うどうあとりさんの水槽)
  14. 闘病生活7
  15. 闘病生活8(とらりんさんの水槽)
  16. 闘病生活9(sakiさんの水槽)
  17. 闘病生活10(なおさんの水槽)
  18. 闘病生活:番外編(吸い付きローチ)
  19. 白点病以外の病気
  20. 病気の兆候
  21. おびえ
  22. 怪我
  23. 怪我の回復力

■クラウンローチの白点病とは
 まず白点病とは、一般に魚の体に白い斑点が付いたように見える病気で、白点原虫(イクチオフティリス)の寄生によって引き起こされます。この白点原虫は普段から水槽の中にいるようですが、抵抗力が落ちたり、何らかの疾患があって弱っていると、白点症状を引き起こします。特に、水温の急激な低下などが引き金になることが多いようです。
 以下の写真が白点病になったクラウンローチです。左の写真は背中の方にも点が見えます。右の写真は白点のときの尾です。左側が正常、右側が白点の尾です。白い点が確認できると思います。


画像提供:あゆみさん

 クラウンローチの場合、ショップで売られている時点で白点病にかかっていることも良くあるそうなので、買うときはよく観察して病気のないものを買ってきてください。でも、あからさまに白い斑点が見えない限り、熱帯魚屋で病気のあるなしを完全に見分けるのはほぼ不可能と言えると思います。初期の白点病は、いくら見ても見えませんから。不幸にも病魚を買ってきてしまった時でも気を落とさずに、せっかく買ってきたのですから全力で回復につとめましょう。

■白点病かどうかの判断
 闘病生活4で少し触れていますが、魚の体に白い点々が出てきたときにそれが白点病であるかどうかという判断を下すには何度か白点病の症状を実際に見てみないと辛いところなのですが、私のわかる範囲と寄せていただいた情報から、白点病と間違いやすい他の病気との見分け方を書いてみたいと思います。ですが、文章で書くのはかなり辛いものがあります。また写真も白点の写真はこのページの中にたくさんありますが、白点と混同しやすい病気の写真を持ち合わせていませんので、それのあたりも少し頼りない解説になりそうですが、ご了承ください。
 
●コショウ病
 おそらく、白点病と間違いやすい病気のトップだと思われます。体に白い斑点が無数に現れるので、一見すると白点病と間違いそうですが、実際に同じ個体に出た白点病とコショウ病を比べてみますと、白点病の方が粒が大きいことが多いように思います。また、アオさんに寄せていただいたのですが、白点病は白く、コショウ病はグレーに近い色合いに見えるとのことでした。ネットで見た情報では、黄色っぽく見えることもあると書かれていました。治療するときには白点病と基本的に薬が違いますので、このあたりの見極めは大事ですね。ただ、メチレンブルーは、白点、コショウ共に効くようです。また、温度上昇も効果的とのことですので、どちらかわからない場合には、どちらにも効くような治療をしてみるのも手かもしれません。とはいえ、ピンポイントにそれに効く治療を施すのが最善とは思います。

●カラムナリス症
 これはよく見るとわかると思います。尾腐れ症状の初期段階などに、ヒレなどに白い点が出ることがあります。これを白点病と間違うこともあるので注意が必要です。ただ、症状が進行すると、白い部分も点と言うよりも、面積として広がるような感じですし、その近くからヒレが解けてきたりするので、すぐに白点病でないことに気がつきます。判断という意味ではまだ楽ですが、その状況になってしまったら、手遅れの時もありますので、早い段階での見極めが大切です。主に白点の形がいびつになっていたらこちらの可能性も考えてみる必要はありそうです。特に薬も違いますし、温度上昇することで悪化する可能性があるので、難しいところです。

●水カビ病
 これもしばらくすると水カビの場合には綿毛のようなカビになりますので、確実に判断できるのですが、そのできはじめは白点病に見えることもあります。とにかくよく見て、カビみたいな細い物が出ていないかどうかを確かめるのが先決です。ただ、幸いなことにメチレンブルーやグリーンF系の薬は大抵、白点も水カビも両方に効くようになっていますので、それらの薬を使うと良いかと思います。また、水カビは基本的に傷口などへの2次感染ですので、クラウンローチの体表がそのような状態であるかどうかということも、判断基準になり得ると思います。


上記は主に私の判断の仕方ですけど、これも何度か症状を見た上での話ですので、うまく伝わっているかどうか、疑問です。実際問題としては完全に判定するのは慣れないと無理だと思います。ですので、私は白点病かどうか疑わしい症状が出たときには、とりあえず白点病と決めて治療をはじめています。それは、クラウンローチがかかりやすい病気の筆頭が白点病であるので、白点病になる確率が他の病気よりも圧倒的に高いと思われるからです。判断が付かないから何もしないのでは、手遅れになると思いますので、判断できない場合には、クラウンローチの性質を考えて白点病の治療をするようにしています。ある意味、賭ですので、胸を張ってお勧めすることではないと思いますが、とりあえず参考までに。また、クラウンローチ以外の魚の場合には、あまり有効な考え方ではないと思います。まずは、しっかりと判断できる目を養うことが一番重要だと思います。

■白点病の治療方法
 ということでクラウンローチの白点病の治療法ですが、またやっかいなことにクラウンローチ(ドジョウの類一般に)は皮膚があまり強くないので薬浴に対して少し弱いという特徴があります。ですから、強い薬の中に入れてしまうと、白点病で死ぬ前に薬で死んでしまうということにもなりかねません。ですから、薬は他の熱帯魚を薬浴させるときよりも濃度を薄め、時間も短めにして、様子を見ながら何回かにわけてやるようにしたほうが良いのではないかと思っています。それを踏まえて、私が施している治療法を、やっている順番に書きます。病気の程度が重くなるほど下の方法に移行してゆくことになります。これはあくまでも私の場合ですので参考程度に考えてください。

●水温を上げる
 飼育水槽の水温を30度程度まで上げます。白点病の寄生虫の活動温度が28度程度と言われていますのでそれを超える温度にして白点病の進行をくい止め、魚の活動を活発にして本来の防衛機能を発揮してもらうという理屈(受け売りですよ)です。これだけで治る場合は初期症状の時ぐらいでしょうか。クラウンローチが石や流木にしきりに体をこすりつけたりしているときにはよくやります。本当は病気じゃないのかもしれませんが、予防の意味も込めて。

●鷹の爪(唐辛子)の投入
 これは水槽に入れた状態でも施すことができるので重宝します。私の場合はぽつりと小さな白点病がでてきたぐらいでこの方法に移行します。これもあまり大量に投入するといけないという記述が他のサイトでも言われているので、私は60センチ水槽に対して2本程度しか入れません。それに、入れっぱなしも怖いので、数日で取りだして様子を見ながらまた入れるというような感じでやっています。

●塩水による薬浴
 塩水によるものを薬浴と言って良いのかどうかは疑問ですが。白点の数が増えてきてちょっとまずそうな雰囲気の時にやります。0.5%程度の薄い塩水にクラウンローチを入れて数日おきます。これも効いていれば斑点が少しずつ無くなっていきますが、ちょっぴり怖いので私は数日薬浴したら、1、2日は普通の水槽に入れて、また数日薬浴…。という感じでやっています。それに意味があるかどうかはいまいち自信はないのですが、うまく治った個体もいるので良いのではないかと思っています。

●メチレンブルー薬による薬浴
 熱帯魚屋にいくとほとんど必ずといって良いほど売られている有名な白点病治療薬です。規定の濃度で5日間くらいの薬浴が一般的なようです。しかし、クラウンローチにこれをやると、あからさまに弱ってゆくことがあります(病気で弱っているのか薬で弱っているのかいまいち不明なところもありますが)。ですので、もう少し濃度を落として、毎日様子を見ながらあまり苦しそうにしていたら出してあげた方がよいかもしれません。やっぱり薬というのは強烈な刺激なんだなと思い知らされました。私の場合はメチレンブルーは最後の手段として取っておきます。本当にもう駄目かなという状況になるまでは使いません。いちかばちか、どうせ死んでしまうならだめもとでやってみる。という感じです。それで、意外に治ったりするんですよね。さすがは薬です。

●メチレンブルー+塩水による薬浴
 メチレンブルーを最後の手段と書いておきながらそれ以上のがあったのを忘れていました。これは、もうメチレンブルーでも白点が減らない末期症状の時に使います。これをやるときになると、魚はほとんど真っ白です。その前に死んでいることも多い状態です。規定量のメチレンブルーを入れた水に0.5%程度になるように塩を溶かします。その中にクラウンローチを投入します。運が良ければ回復しますが、回復しないことが多いです。ここまでになる前になんとかすべきですので、これを使わなければならなくなるということは、それ以前の治療に問題があるということだと思っています。

●その他の薬による薬浴
 メチレンブルーが最も有名ですのでそれを紹介しましたが、白点病治療薬は他にもいろいろと発売されています。ざっと紹介しますと、グリーンFシリーズ(いろいろあります)、フレッシュリーフ、マラカイトグリーン、ハイトロピカルなどがあります。どれを使っても効果はあると思いますが、必ず規定量以下で薬浴してください。あまり少ないと効きませんので意味無いのですが、クラウンローチは薬浴に強くないので、他の魚よりも慎重にやった方がよいと思います。

◎薬浴について
 薬浴についてですが、私の場合、上記では鷹の爪、塩、メチレンブルーという薬を投入しています。ですが、これらは、なるべく飼育水槽に直接入れない方がよいと思います。理由は、飼育水槽には生物濾過を司るバクテリアが多数生息しています。薬はそれらのバクテリアも、白点原虫も同様に攻撃してしまうことになりますので、水槽維持に有用なバクテリアを死滅させる結果になる場合があります。薬の注意書きに、水草に影響はないと書かれているものもありますが、それでもバクテリアには影響がでる場合があります。ですから、できることなら薬浴水槽を用意してください。
 ですが、そんなに水槽を置けないという方も多いと思いますので、私が昔、薬浴水槽がなかったときにやっていた方法を紹介しておきます。クラウンローチを始めようの”水あわせをしっかりと”の項目で紹介したプラスチックのケースを使っていました。飼育水槽に浮かせることができるくらいの大きさのプラスチックケースを用意し、それを飼育水槽に浮かべます。そして、その中に飼育水を入れて、薬を適量投入し、そこに病魚を入れ薬浴させます。そうすれば、水槽もヒーターも別に用意する必要はありません。ただし、この方法では、プラスチックケースの中は濾過されませんので、毎日水を半分ほど取り換えた方がよいと思います。また、酸素不足になりがちですので、できればエアレーションをしてください。その設備もないのであれば、一日に何度か水をじゃぼじゃぼやって酸素を入れるように努力をしましょう。

◎白点病に対するアプローチ
 白点病は観賞魚の非常にかかりやすい病気ですので、様々な方が様々な治療方法を示しておられます。温度を上げるという治療法一つをとっても賛否両論あったりしますので、その辺りのことを少し書いてみたいと思います。
 白点病のイクチオフィチリウスの性質として、細胞分裂して増殖する際に、温度が高いと、増殖数が増えて一つの原虫の大きさが小さくなります。逆に温度が低いと数が減って1つの原虫の大きさが大きくなります。ですので、温度が高いと魚に寄生する確率は高くなりますが、影響を及ぼす能力は下がります。温度が低いとその逆になるようです。これのどちらをとるのかというスタンスの違いで、治療の時に温度を上げるのか、上げないのかがまず意見が分かれるところです。そして、白点原虫と魚との関係ですが、魚は温度が高いほど体力を消耗します。原虫も温度が28度を超えると生存の能力が下がります。つまり、温度の低いところで、魚の体力を温存して原虫にうち勝つように仕向けるのか、それとも、温度を高くして魚は体力を使うかもしれませんが、外部から原虫にダメージを与えることで直すのか、という考え方の違いがあるようです。
 また、隔離をするかどうかということですが、この白点原虫の性質を考えると、理想的には水槽ごと薬投入の方が良いのかもしれないと私も思っています。また、隔離に伴う、病魚へのストレス、水あわせなどの手間やリスクを考えると、隔離しないで水槽ごと薬浴する方法もうなずけます。それでも、私が隔離をするのは混泳水槽では薬に弱い魚(や水草)が居る場合があり、また濾過バクテリアへのダメージを懸念するためです。全体薬浴をすると、病気にかかっていないのに、薬に付けられる魚が出ます。特に、クラウンローチは薬に弱いです。健康なクラウンローチを薬に晒すことはリスクがあると考えています。
 ですから、魚の性質なども考えて、全体にするか、隔離にするか考えられると良いと思います。逆に、薬に健康な魚(や水草)の方を隔離して、水槽を薬浴するという手段もありますので、それぞれの環境にとって、良いと思われる方法を探してみてください。

以上、いろいろと治療法を書きましたが、何よりも大切なのは治療よりも予防だと思っています。クラウンローチが快適に暮らせる水質を整えて、ストレスをかけないような環境を整えてあげることが大切なのだと思っています。病気にならないのが何よりですから。それと、毎日、全部の個体をよく見てあげることです。体をしきりにこするとか、白い点が一つ見つかるとかありますから。白点病も早く見つければ悪化する前に直せると思いますし。
 ということで、予防の方法も少し考えてみましょう。

■治療薬の紹介
 使ってみた感想やクラウンローチに使うときの注意など書いてみたいと思います。

●塩
 水の浸透圧を変化させることによって白点原虫を除去する方法で、通常0.5%程度までの濃度で薬浴する事が多いです。使う塩は粗塩や人工海水がよいと言う話がよくありますが、私はほぼ100%の塩化ナトリウムも含め何種類か使いましたが特に違いは感じていません。基本的に浸透圧を変えることが目的なので粗塩である必要があるのかどうかは疑問です。これも様子を見ながら濃度を適当に加減してやると良いと思います。ちなみに塩分が濃いと酸素の残存量が減るのでエアレーションはきちんとしてくださいね。水草は枯れることがありますのでもしも水槽に直接入れる場合には水草を退避するなどの対策が必要です。

●鷹の爪
 これは何が効くのかよくわかりませんが、軽度の白点を治すのに結構効きます。民間療法と言うことで効果に疑問の声も聞きますが、私は実際に試してみて効果があると思っています。私の場合には60センチ水槽に2本程度をハサミで細かく切ってお茶のパックにいれて浮かべています。白点治療薬は水草を枯らすことが多いのですが、鷹の爪は特に影響はないように思います。でも悪化してしまった白点にはあまり効果がないような気もしますので病気の進行状況を見ながら使ってください。
 ちなみに、何が効くのかということに関して、推測とのことですがうどうあとりさんに情報を寄せていただいたのでそれを紹介します。

・殺菌効果
米びつに鷹の爪を入れておくと虫がつきませんよね?市販されている米用の防虫剤にも唐辛子成分が使用されている物がありますし。で、恐らく白点原虫にも同様に効いてるんではないか、と。

・ミネラルが豊富
日本の水は基本的に軟水でミネラル分が少ないですが、魚の住む水中にはそれなりに含まれていると思います。人間もミネラルが不足してると体長悪かったり病気にかかりやすくなったりしますし、魚もミネラル不足等様々な要因で弱ってしまった結果として白点原虫に耐えられず、発病してしまうのではないかと。粗塩が良いというのも、浸透圧変化の他にこのミネラル補給が出来るからではないでしょうか。

とのことでした。推測との但し書きの元に寄せていただいた情報ですが、いろいろな成分が総合的に白点に効くような効果をもたらしているのかもしれませんね。うどうあとりさん、ありがとうございます。

●メチレンブルー
 おそらく最も有名な白点治療薬だと思います。主成分はメチレンブルーです。白点原虫が魚の体から離れた状態の時にそれを殺すことができるそうです。この薬に関しては規定量入れるとクラウンローチにはかなり副作用が大きいように思います(あからさまに動きが鈍ったり、体表が荒れたような感じになることもあります)。私の場合には長時間の薬浴であれば多くても規定量の1/2で使用しています。白点原虫が魚の体から離れるタイミングと合えばかなりの効果を発揮しますので重症の場合でも使える薬です。この薬も水草を枯らすことがありますので使用に当たっては注意が必要です。

●グリーンFクリア
 これも有名な薬です。主成分は二酸化塩素です。この薬に関しては規定量をしっかりと入れないと効かないそうです。クラウンローチへの副作用としてのダメージも少ないようなので使うときにはきちんと入れた方がよいようです。水草のことを気にせずに使えるようですので楽ですね。

●ヒコサン(マラカイトグリーン)
 白点病の治療薬としては有名です。主成分はマラカイトグリーンです。これも私は規定量の半分程度の濃度で使っています。水草にもあまり影響がないとのこと(私は水草の入ったところで使ったことがないのですが…)なので使いやすいと思います。ちなみにマラカイトグリーンはあまり人体には良くないそうですので扱いは少し注意しましょう。
 
2005/11/10 追記:
 上記、マラカイトグリーンは、現在ヒコサンZという名前になっているようです。

●アクアセイフ
 アクアセイフの粘膜保護の効果が白点病を予防できるのではないかと思われます。これに関してはアクアセイフに薬効がかかれているわけではありませんが、アクアセイフを入れたときと入れないときで白点の出方が変わったという報告をいただいています。ただ、アクアセイフを入れないと飼育ができないわけではありません。あくまでも、入れなくても問題の無い状態をキープするように気をつけることのほうが大切だと思われますが、クラウンローチに調子が悪い様子が見られたら予防の意味で使ってみるのも良いのではないかと思います。


病気の予防
 何よりもクラウンローチを病気にしないのが最も良いわけで、それには普段のちょっとした気遣いが大きく貢献してきます。私が気をつけているポイントなどについて書いてみたいと思います。

●底砂を綺麗に
 クラウンローチは底砂を掘り返して餌をとる習性がありますから、上中層を泳ぐ魚に比べて、底砂に接する割合がどうしても高くなります。ですから、そこが汚れていると自ずと病気になる確率も上がることになりますので、水換えの時にはなるべく丹念に底砂の掃除をしてあげてください。また、水槽をみて底砂が汚れているように思えたら水換えの時じゃなくともこまめに掃除するとなお良いと思います。

●濾過は大切
 病気がちの水槽が濾過装置や濾材を変えただけで、病気が減ったという例があるようです。私もクラウンローチではないのですが、コリドラスがすぐに病気になっていた時期があって、たまたま濾過装置を変えたらそれ以来病気がぴたりと無くなったことがあります。濾過がきちんと機能している水槽はその水自体が魚に良いようで病気が少なくなるようです。ただ、どのような水が良いのかという、具体的な例を示せないので抽象的な表現になってしまって申し訳ないのですが。

●ショックを与えない
 熱帯魚は様々なショックにあまり強くないように思います。魚の新規導入時に水あわせなんていう作業があることからもそれはわかると思います。温度差のショック、pHショック、その他の水質によるショック、唐突な異物によるショック(頻繁に水に手を入れる、水槽をしょっちゅう叩くなど)、そういうものをなるべく少なくしてあげることが魚にストレスを与えないことにつながると思います。何事も変化はゆっくりと時間をかけて行うのが良いかと思います。特に温度の急変は白点病のかなり大きな要因になりますので水換え時などにはなるべく温度調整を行ってください。

●混泳魚を考える
 病気の原因の一つとして外傷からのばい菌の侵入があります。ですから、クラウンローチに外傷を負わせる可能性のある魚との混泳はなるべく避けましょう。具体的には、他の魚のヒレをかじる性質のあるもの(エンジェルフィッシュ、フグの仲間など)とは、混泳させない方が無難です。

●ご注意●
 病気の予防のために、飼育水槽に初めから薬を投入してしまうのは避けた方がよいのではないかと思います。薬は飼育水槽のバクテリアを殺してしまう可能性があるからです。それと、クラウンローチはもともと、薬にはあまり強くありません。ですから、普段から薬の中に入れておくのが良いのかどうか疑問があります。ただし、最近は水草や水槽に影響を与えないと書かれている薬も多く、全てが駄目なのかどうかは確かめていないのでわかりません。もしかしたら、常に入れておいても問題ない薬も存在するのかもしれませんが、そういう薬のことは確かめていませんので今は有名な薬について書いてみます。
 私も、熱帯魚飼育を始めた頃、病気が出るのが怖くてメチレンブルーを常に飼育水に入れていたことがあります。熱帯魚店の水色のトリートメントタンクを見たからなのですが、それをずっと続けていると水草は枯れてくるし、なぜか魚がぽっくりと死ぬことがあって、意味無いんじゃないかと思って熱帯魚店の店員さんに聞いたところ、店の水色の水槽は入荷したばかりの魚を入れるためで、飼育のためじゃないと言われたのを覚えています。一概に薬入りの飼育水が良くないかどうかはよくわからないのですが、そこまでする必要は無いのではないかと思っています。ですから、私は、薬は治療の時のみしか使わず、予防は上記のようなことに気をつけることで行っています。
 ただ、病気が蔓延してしまった水槽はその限りではないと思います。水槽をリセットする覚悟でやるのでしたら、仕方がないかと思います。

ということで、予防について書いてみました。みなさんのクラウンローチの健康維持に少しでも役立てば幸いです。


クラウンローチの白点病に関する経験則
 私は今までに、何匹ものクラウンローチを白点にしてしまっています。その体験から、クラウンローチの白点病には、共通点のようなものがおぼろげながらあるような気がしています。それをいろいろ思い出して、まとめてみました。これはあくまでも私の経験則です。また水槽の水質、環境やローチの状態にも左右される事ですので、その点を踏まえて、参考程度にご覧ください。

●白点はヒレから始まることが多い
 白点を見つけるのは尾ヒレが一番多いように思います。次に腹ビレ、胸ヒレ、胴体の順です。この法則によれば、白点の初期症状を見つけるのにもっとも有効なのは尾ヒレであることがわかります。ですから、私はヒレをよく観察することを心がけています。特に尾ヒレは色が透明に近く、見落としやすいので注意して見ています。

●白点には二種類ある
 もちろん、病気として二つあるという意味ではありません。症状として二つあるような気がするんです。すぐに治る軽度の白点と全身に回って死の危険も伴う重度の白点です。もちろん、私が勝手にそう分けているのですが、白点の初期症状を見ると、これからその二つのどちらになるのかが何となくわかります。もちろん、何となくですよ。その二つの決定的な違いは進行速度です。軽度の白点は進行速度が遅いんです。ヒレに白点が2、3個ちらほらと出てから、そのままの状態で数日増えずにいるときは大抵軽度です。それ以上増えることはあまりありません。逆に、白点を一つ見つけた次の日に、温度を上げたにもかかわらず別のヒレや胴体などに5つ以上転移していると、重度であることが多いです。初期は軽度の方が白点の数が多いのに、進行速度が遅い場合はそれで終わります。はじめが一つであっても進行速度が早い場合は危険です。何がこの差を作るのかはよくわかりません。

●軽度の白点はほとんど温度上昇で治る
 軽度の白点の場合、温度を28度程度にしただけで、数日で治ることがほとんどです。ですので、私は軽度の白点はあまり気にしていません。やったとしても、鷹の爪を入れるくらいです。

●重度の白点は時間との勝負
 こちらの場合、温度上昇だけで進行を止めるのはなかなか難しいです。温度上昇は白点病の菌を攻撃すると同時にクラウンローチの体力も奪うようですので、重度とわかったら塩や薬などを投入する事になります。ですが、重度の場合それらが効き始めるまでに時間がかかる事が多いです。薬が効果を発揮して白点が減り始めるのに2日〜5日くらいを要することが多かったように思います。その間、クラウンローチの体力はどんどん低下していきますので、時間の勝負になるわけです。特に、重度であると判断するのにだいたい1日〜2日くらいかかる事が多いので、それから薬浴をはじめると、すでに時間の勝負にハンディを負っているわけでして…。かといって全ての白点のローチを初期段階で薬漬けにするのは、薬に弱いローチの特性からして好ましくありません。いかにして早く軽度と重度の区別を付けるかというのが課題です。

●大きい個体ほど治りやすく、死ににくい
 これは人間にも言えることなので、経験則とは言えないのかもしれません。赤ちゃんよりも大人の方が病気への抵抗力があります。クラウンローチもそれと同じように白点病の発症率も死亡率も大きい(成長した)ローチのほうが低いように思います。

●一度白点になると耐性ができる
 これは全くの推測なのですが、一度、白点病(特に重度)から生還したクラウンローチは次回からは白点病にかかりにくく、またかかったとしても軽度の場合が多いようです。

●重度の白点は治ったあとも怖い
 重度の白点が治って全身から白点が消えたあと、数日〜2週間後に唐突に死んでしまうクラウンローチが居ます。白点病のダメージは意外と大きく、白点が消えても体力が戻らなかったりしているのではないかと思います。病後のケアはいつもよりも念入りにしてあげてください。


■病気と治療に関して、いろいろ
 まとめて書きにくい病気と治療に関しての細かいことをいくつか書いてみます。基本的に私が今まで試してきたやり方を元に書いていますので、よく言われているセオリーとはちょっと違う部分もありますが、参考にしていただければと思います。

●治療中に餌をあげるのは?
 私は病魚に餌を食べる力があるなら、餌をあげています。特に白点治療でしたら、少量でも餌をあげたほうが良いと思います。ただ、それにはいくつか条件があります。餌をあげたら必ず食べ残しを掃除します。また、餌後1時間くらいしたら、水換えをします。それだけはきちんと守っています。
 治療で餌をあげてはいけないといわれるのは、薬浴水槽は、濾過が不十分なことが多く、餌をあげることで水質が悪化するのを防ぎたいからと、内臓に負担をかけないようにというのが主な理由だと思います。しかし白点病の場合、内臓へのダメージはあまり考えられないですから、水槽の水さえ綺麗に保てるならば、餌をあげてしまって問題ないと思っています。実際に、餌をあげてみると、回復が早いことが多いのは実感しています。
 餌の種類ですが、私はブラインを湧かして使うことが多いです。やはり栄養価が高いことと、食いつきが良いことが一番かと思います。他に、食べるのでしたら、赤虫とか、普段食べている人工餌をあげたこともあります。ただ、くれぐれも食後の水換えを忘れないように気をつけてくださいね。また、水を綺麗に保つ自信がなければ、餌をあげないというのも選択肢の一つだと思います。

●クラウンローチは薬に弱い?
 上で、薬に弱いですって思いっきり書いていますので、今更ですが、私は他の魚に比べるとちょっと弱いなと感じています。薬に対する耐性を考えた場合、基本的には同じサイズの魚と比べるわけですが、ローチの稚魚サイズ(5センチくらい)でしたら、ネオンテトラの最大サイズよりも大柄なのは分かると思います。そんなクラウンローチとネオンテトラを一緒に薬浴した場合、クラウンの方が先にヘロヘロになってくることが多かったように感じます。また、体の表面が荒れたような状態にもなりやすいです。最近は一緒に薬浴することはないのですが、以前水槽ごと薬浴していたことが多かったころの経験です。
 また、”薬に弱い”ということの意味も考えないといけないと思います。人間でもそうですが、基本的に体重の重い人は毒とか、薬とかもあまり効かない傾向があるので耐性が高くなります。クラウンローチは、幼魚と、飼育できるマックスサイズでは、かなり大きさが違います。それをひとまとめに”薬に弱い”といってしまうのは、どうなんだろうかと思っています。確かに他の魚(カラシンとか、とくに鱗のある魚)と同じサイズ同士で比較すれば薬に弱いと思いますが、大きなサイズのクラウンローチを薬浴していると、普通の薬の処方に弱い、ということもあまり感じないような気もします。ですので、理想的に治療するには、ローチのサイズによって薬の濃度を変えると良いのだと思います。
 薬に弱いというのは、クラウンローチの飼育で圧倒的多数を占めると思われる、小さいサイズに関してと考えてよいかと思います。肌荒れは大きなローチでもなるものはなりますが…。
 ただ、私はどんなサイズのローチでも、だいたい幼魚に処方する濃度で薬浴します。それはローチのサイズが大きいからといって、病気をおこす菌や寄生虫の力も強くなるわけではないと思うからです。大きなローチですと、薬も高濃度にできるため、早く治る可能性はありますが、低濃度でやると、その分、治療に無駄な時間がかかるかもしれません。ですが、幼魚でも耐えられる安全な濃度で治療したほうが良いのではないかというのが私の考え方です。

●治ったら、病気の出ていた本水槽に戻してもいい?
 隔離治療をすると、隔離した水槽では、水自体にも薬が入りますから、かなり病原菌を排除できると予想されますが、隔離する前の水槽は薬浴していないんですよね。隔離飼育で治った魚をそこに戻していいのか?ということを考えたとき、かなり悩むところかと思います。私も、病原菌や原虫のレベルでどのくらい残っているとか、魚に影響があるものなかとか、科学的なことは調べようがないので、分かりません。ですので、実際に戻してみてどうだったのか?ということからの経験からですが、隔離水槽で全快し、元気に泳ぎ、普通に餌を食べるまでになったローチをもとの水槽に戻して、同じ病気がすぐに再発することは少なかったです。
 といっても、私はいくつかの条件をクリアした状態だったと考えています。
 まず、隔離して、1週間以上経っていることです。私は一度隔離すると完全に治るまで基本的には元に戻さないですし、治ってからもしばらく様子を見ることが多いですので、自動的に最低一週間は別々にしている状態です。
 次に、本水槽は隔離治療をしている間に、水換えや掃除(底砂、濾過器など)、餌を少し絞るなどの処置を行い、ある程度のケアはしていました。病魚がいないのでさすがに薬浴はしないですが、活性炭を入れるなどの方法を使うこともあります。
 このような感じで、できるだけ、水槽を綺麗にする、ダメージを受けていそうな濾過を回復させる、そういう時間と手間をかけるようにはしています。水槽全体で薬浴しないと病原菌が残っているので意味がないという話も聞きますが、実際にこのようにやってみると、再発する頻度は低いことが分かります。
 病原菌や原虫は常に水槽に居ると考えられますし、新魚を買ってくるたびに持ち込みの危険もあります。ですから、それを完全に水槽から消すことを考えるよりも、水槽の調子を上げることで、その病気にかからない強さを魚たちに持たせる方が現実的な解決策かと思います。また、隔離した水槽から戻すとき、魚の調子を万全にしておくのも、もちろん重要です。
 ですが、水槽の多くの魚が同じ病気にかかっているときなどは、水槽全体で薬浴するほうが良いと私も思います。隔離には、移動のストレスなども伴いますので、その辺りは、水槽全体の様子をみて判断するべきところかなと思います。

●白点虫のサイクルについて
 白点病のことについて詳しく調べていくと、白点虫の寄生サイクルについてのお話を目にすることがあると思います。白点病の原因となる、イクチオフティリスは、魚の身体に寄生し、増殖し、身体から離れて浮遊し、また別の魚に寄生し…ということを繰り返すというお話です。身体から離れている時しか薬は効果が無いということも併記されていることが多いです。文献によって、このサイクルが4日だとか、7日だとかいろいろと書いてありますし、私は生物の専門家ではないですので、実際のところは良くわかりませんが、これに関して言えば、あまり気にしなくてもよいというか、気にしたところでどうにもならないという気がしています。
 こんなことを書きますとちょっと乱暴に思えるかもしれませんね。でも、私がそう思うのは、実際に白点病の治療をしてみると、治療にかかる期間がさまざまだからです。薬浴をはじめて3日で治る事もありますし、2週間経っても白点が消えないこともあります。このサイクルが仮に7日だとして、本当なら、その間ずっと薬を取り替えつつ薬浴していたのですから、完治に7日以上は絶対にかからないはずなんですね。でも、完治するまで2週間以上かかったりすることを何度か経験しています。私が薬浴が下手と言うこともあるのかもしれませんが、少なくとも私のやり方でやった場合、このサイクルを気にする意味は全くなかったです。また、サイクルがいつから始まっていたか?というのもわからない以上、やっぱり、ちょっと使えない気がします。知識としてはあって困らないものですが、これをあてにするのは危険だと思っております。ですので、例えば、「白点を見つけたのがこの日だから、そこから数えて、〜日後に薬を入れればいい」とか、そういうことはしないほうが良いと私は思います。



 さて、病気のこと、治療と予防に分けて書いてきましたが、これをごらんになると、クラウンローチが非常に病弱で頼りなく、すぐに死んでしまうように感じられたかもしれません。ですが、断じてその様なことはありません。病気を経験せずに一生をおくらせてあげることも可能です。病気にかかったとしても早期発見してきちんと処置すればかなりの確率で治ります。ですから、クラウンローチを特別に病弱で扱いにくい魚だと思う必要はありません。多少白点病にかかりやすいというだけで、他には特に注意するべきところはありません。むしろ、白点病というわかりやすい病気にかかってくれる方が、見つけやすく対処しやすいとも言えるのではないでしょうか。



■闘病生活
 予防が大切。なんて偉そうなことを言っていたくせにうちのクラウンローチが白点病にかかってしまいました。他の魚はみんな元気なんですけどね。これから闘病の日々の始まりです。ということでその顛末を日記形式で書いてみようかと思います。みなさんの白点病治療の参考にでもなればと思って書きます。現在体験しているところなので、先がどうなるのかは全くわかりません。私のこれまでのクラウンローチの白点病治癒率は70%くらいですから、死んでしまう可能性もありますが、最善と思われる手を尽くしたいと思います。

●2003/1/28
 なんかクラウンローチ(細縞君)の動きがおかしいです。しきりに底砂に体をこすりつけています。「白点病かな?」なんて思いながらも、体に斑点はありません。クラウンローチに良くある不可解行動の一種なのかもしれないし、他の病気かもしれないし、とりあえず様子を見ようかと考えながら、水温を調節しました。設定温度28度。「今日はこれでいいでしょう」と思って寝ました。

●2003/1/29
 白点は未だ見えず。でも細縞君の体こすり付けは昨日と変わらず。「うーん、治ってもいない、だからといって白点病とも限らない。どうしたものかなぁ」なんて呟きながら水温調節。設定温度29度。試しに他のクラウンローチも見てみますが、彼らは平和そのもの。細縞君が一人で騒いでいる状態です。「まだ、何も打つ手はないなぁ」なんて言いながら就寝です。

●2003/1/30
 「あー!」ついに発見、白点病。尾鰭の上の部分に2カ所。頭に1カ所。見落としそうなほど小さい白い点が確認できます。「はぁー、ついに白点病にかかったか…」と肩を落としながら闘病生活を決意したのでした。いつものパターンでは白点が見えてから約10日間で治るか、死ぬかという感じですので、これからが勝負です。かかってしまったものは仕方がないので治療を決意します。そして、早速隔離。細縞君は30センチの隔離水槽送りと相成りました。隔離水槽の設定温度30度。水は本水槽から拝借してなるべく水質変化を少なくします。ベアタンクに塩ビパイプがごろごろと入ってる状態で治療開始です。未だ薬の投入などはやっていません。まずは温度上昇で様子を見ることにして就寝。

●2003/1/31
 「やっぱり…。白点が増えてる」。背鰭、胴体、尾鰭の下の方、頭の白点の数も3つ。やっぱり温度上昇だけでは駄目なようです。ということで第2段階。鷹の爪(唐辛子)の投入です。30センチ水槽なので投入数は1本。”鷹の爪薬浴”の開始です。白点は増えていますが、細縞君自体は至って元気です。餌もよく食べますし、いつものように良く動きますし。私としては少しじっとして体力を回復させてくれと言いたいところなのですが、細縞君にその気持ちが伝わることはないようです。

●2003/2/1
 「白点が、増えてない!」。やりました。白点の増加に歯止めがかかったようです。これまで順調?!に増えていた点が、減りはしないものの、増えなくなりました。さすがは鷹の爪。名前のごとくに雄々しい効きっぷりです。こうなるとちょっと安心です。しかも、細縞君はいまだに元気元気。ばりばりと餌を食べています。私の経験上、このまま順調にいけば治るような気がします。ただ、これも私の経験ですが、このような小康状態から一気に落下する場合もあるのでしばらくは気が抜けません。頼むから明日は白点が減っていますように。星に祈る毎日です。

●2003/2/2
 「なぜ?!」。白点が増えてます。うーん。なんでかなぁ。昨日の判断は早とちりだったのでしょうか。とにかく、白点が増えてしまいました。だんだんと初期症状から中期の症状へと変わりつつあります。体が真っ白になっても復活したクラウンローチもいるのでまだ大丈夫とは思うのですが。何とも心配です。そろそろ第3段階の塩水浴に移行しようかなと思っていますが、急激な変化が一番危ないので今日は薬浴水槽から鷹の爪をとりだし、1/4水換えして鷹の爪成分を少し除去しました。そして、明日からはだんだんと塩水浴に移行したいと思います。うーん、これで治るかなぁ?

●2003/2/3
 「へ、減ってる!わーい」。白点が減ってます。確実に。鷹の爪成分の濃度落としたのに。まあ、それまでの処方が効いているのでしょうが、白点が減ったのは何よりです。ということで、このまま順調に減らして撲滅しようと思います。水温はそのまま、また1/4の水換えをして、鷹の爪の成分を減らしてから、ここでおまじない程度に塩を投入。約0.3%というところ。減り始めた白点に最後の一撃ということで入れてみました。もし、この時点で細縞君が元気がないなら塩は入れないところなのですが、まだまだ元気でいつもと変わらず餌も食べるので、もうちょっと頑張ってもらうことにして、白点を消す方に力を注いでみました。さて、どうなる事やら。

●2003/2/4
 「やりました!」。白点が一気に減少しています。昨日の時点で減りはじめていたので、こうなることは予想していましたが、見事に予想通りになりました。ここまで来れば一段落です。腹に一つ、頭に一つ、ヒレに二つ、目立つのはこの4つだけとなりました。あとは、この白点をまた増やしてしまわないように慎重に最後の仕上げにかかることにしましょう。水温は30度をキープしつつ、1/4の水換え(入れる水は飼育水槽の水)で薬成分を薄め、同時に飼育水槽の環境に近づけていきます。このとき、一気に水質を変えないのがコツです。とにかく緩やかにやります。このまま順調に治ってね。

●2003/2/5
 「順調です」。白点がついに一つになりました。腹の黒いバンドのところにぽつんと寂しく付いています。それも明日になればおそらく消えているでしょう。ここまで来ればほぼ完治すると見て間違いなさそうです。ということで、水温を29度に落とし、今日は水換え無しで休ませます。何とか今回の白点騒動も終わりが見えてきたようです。あとは余計なことをして白点を復活させないようにしないといけませんね。

●2003/2/6
 「ついに!」。白点が消滅しました。病気の撲滅に成功です。でも、まだ安心するのは早いので細縞君にはあと2,3日、隔離水槽で過ごしてもらいます。その間にゆっくりと水質を飼育水槽に近づけることにします。ということで、今日も1/4の水換え。加える水は本水槽の方から持ってきます。これで少しづつ飼育水槽の環境に近づいてゆくことでしょう。水温を28.5度に設定して温度を徐々に落としてゆきます。再発しないことだけを祈ります。

●2003/2/7
 「良かった良かった」。白点復活の兆しもなく、細縞君は早く飼育水槽に戻せといわんばかりに元気です。とりあえず、ここですぐに戻してしまっても問題なさそうですが、飼育水槽には他のクラウンローチも居ますので、念には念を入れて、明日まではこの水槽で我慢してもらいましょう。ということで、今日も1/4の水換え。例のごとく入れる水は飼育水槽の水です。ここまで来ると、鷹の爪成分も塩分もほとんど無くなっていることでしょう。と同時に温度をまた0.5度落として28度に設定します。あと2度ほど落とせば飼育水槽と同じになります。今回は本当に病状が軽くて良かったです。

●2003/2/8
 「ご苦労様でした」。今回白点病を煩った細縞君ですが、たった今無事に飼育水槽に戻りました。やはり広い水槽はうれしいのか、勢い良く泳ぎだし、仲間のところへと戻ってゆきました。さっそく太縞君と仲良くじゃれ合う姿はほほえましい限りです。薬浴水槽から飼育水槽に戻すときに2時間かけて水あわせをしました。最後のおまじないです。
 今回の白点騒動を振り返るに、原因は水換えの時のいい加減な温度あわせにあったのではないかと思っています。あのとき(1/26)は忙しかったこともありますし、底砂の掃除も適当で水をくみ出すだけくみ出して、カルキ抜きを入れた冷水をジャボジャボと飼育水槽に入れてしまったことに敗因がありそうです。やはり、温水器があるのですから、手間がかかっても多少の配慮はすべきでした。後々の手間を考えたらまったく割に合いません。何よりもこちらの都合で魚にしわ寄せを食わせるのは最悪です。深く反省。この状況で他のクラウンローチに白点病がでなかったのは不幸中の幸いでしたね。ということで、また少しだけ賢くなった気のする猫丸でした。今日でこの闘病生活の記事も終わりです。また、病気になったら(縁起でもない!)、その経過をレポートしようと思います。二度と、こんな記事を書くことがないことを祈りつつ終了します。


闘病生活2
またも白点病に見舞われてしまいました。ということで、不本意ながらもその顛末を記録したいと思います。

●2003/4/16 朝
 朝起きて、水槽を見ると、魚たちの様子が何かおかしいんです。どうしたのかなと思って観察してみると、動きがあからさまに鈍く、エサの食いつきもいまいちでして、何かあったのかななんて思って、やってきたローチ達を見ると、「あー、白点だぁ〜(T_T)」。しかも腹丸君、細縞君、太縞君の3匹が揃って尾ヒレに白いぽつぽつを付けています。それにしても最近は水槽もそれなりに調子よかったのに何でだろうと思ってふと水温計を見ると、「18度、なんだこりゃ!」です。そして、サーモスタットの温度調節つまみを動かしてもヒーターのランプはつかず。「ヒーター壊れてる…」。一瞬呆然とし、かといって放置することもできないので急いでスペアと取り替えて温度を22度に設定します。本当は1日かけて25度にあげてあげたいのですが、あいにく今日は平日でしてこうする以外にありませんでした。
 次に、ローチ達を薬浴させるべく薬浴水槽を本水槽の水で立ち上げて、そちらも22度に設定。ほんの少しの塩(0.1%程度)を入れてからローチ達を移しました。これで朝の作業は終了せざるを得ませんでした。それでも会社に遅刻。トホホな朝です。

●2003/4/16 夜
 帰宅して薬浴水槽を見ると、「やっぱり、白点が増えてる。しかも全身に…」。そうなんです。今回の白点はこれまでに見たことがないほどの増殖速度でして、朝には尾ヒレにぽつぽつと数カ所だったのに、この時間になったら全身に15カ所以上はあります。一番重傷の腹丸君は20カ所を越える白点に覆われています。ですが、気を取り直して治療に入ります。まずは水温をゆっくりと上昇させます。さすがに22度ではどうにもならないので、段階的に25度にします。そして、塩の投入です。朝の分とあわせて0.2%ほどになったはずです。いろいろやりたいのは山々なのですが、これでとりあえず今日の処置は終了にします。とにかく明日は白点の増殖が止まっていて欲しいものです。

●2003/4/17
 かなり深刻な状態になりました。真っ白と言って良いです。黒い縞の上が、確実に白い面積の方が広くなっている状態です。しかも、目にまで白点が出ました。初めてみる症状です。でも、救いはまだ体力があるようで、エサ食いも悪くないと言うことです。今日は仕事で帰りが遅く、特に何もしてやれなかったのですが、とりあえず、塩分濃度を0.3%に上げて、水温を28度にしました。これで様子を見ようと思います。明日こそは増殖が止まって欲しいものです。

●2003/4/18
 状況は変わりません。比較的増殖速度は落ちたように思いますが、未だに増え続けています。腹丸君の目の白点も二つになり、膨らんできました。塩水浴の効果があまり感じられません。ということで荒療治に移りたいと思います。理由は、白点があまりにもひどいことと、体力のあるうちにしかおそらくできないであろう事です。さて、何をやるかと言いますと、メチレンブルーと塩水浴を同時にやります。しかも高濃度で。そのかわり、長時間は絶対に無理ですので、30分にします。ということで、メチレンブルーを、ラベルに書いてある規定量だけ入れます。クラウンローチの治療では常に1/3程度でやっているので通常の3倍の濃度です。また、塩分濃度も1%に上げます。一度に投入すると短時間でもまずいと思いましたので、1時間かけてその濃度になるように入れました。かなり青が濃いですね。何とも体に悪そうな色です。ローチ達もさすがに異変を感じているようで落ち着きません。早く出してやりたいと思いましたが、30分我慢しました。そして、また1時間かけて塩分とメチレンブルーの濃度を落としました。温度を29度に上げて今日の治療はおしまいです。白点が減らないにしても、明日は増えないで欲しいものです。

●2003/4/19
 やっと白点の増殖が止まったようです。というよりもこれ以上白点が出る場所がないような気も…。目の中の白点も依然として消えておらずな状態です。とはいえ、昨日の荒療治の後もローチ達は元気元気でエサをぱくぱくやっていますので、ちょっと拍子抜けしています。この調子なら、もう一度くらい高濃度の薬浴をやってみても良いかなと思っています。とにかく、白点が大量にあるのは事実なので、いくら元気だとはいえ、早く消してしまいたいです。明日にでも様子を見て、元気そうならもう一度やってみます。さて、現在の薬浴水槽の状態ですが、水温29度、塩分濃度0.3%です。水換えは今のところ毎日1/3程度で、エアレーションをしつつ維持しています。

●2003/4/20
 白点は増えなくなったものの、減りもせず、何とも晴れない日々が続きますが、未だに3匹は元気に餌を食べたり追いかけっこをしたりしているのが不思議です。白点なんて、実は気になっていないのかな?なんて思うことすらあります。とりあえず、今日も元気なのでそれを見計らって、高濃度の薬浴をしたいと思います。やることは18日と同じで、規定量のメチレンブルーと1%塩水に30分の薬浴です。その前後1時間で濃度を徐々に増減します。この薬浴が終わった後も3匹に大きなダメージはみられず、薬浴水槽に入れた植木鉢の欠片の下を取り合っていました。今日は濃度調整でかなりの水を取り替えました。温度は29度に維持して今日の処置は終了です。明日こそは多少でも減っていて欲しいものです。

●2003/4/21
 白点は増えず、でも未だに減らずという状態が続いています。ただちょっと心配なのはエサ食いが多少悪くなってきたようです。これだけ長く全身白点に覆われていればいずれはこうなるとは思っていましたが、やはりきましたね。それも仕方がないので、とりあえず、水が悪くなることを考慮して1/2の水換えをしました。塩分濃度は0.3%、鷹の爪を買ってきたのでそれを1本投入して、水温29度で様子を見ようと思います。

●2003/4/22
 白点が減り始めました!腹丸君の目の白点も一つなくなりました。細縞君が一番白点が減っています。さすがに高濃度治療が効いたのでしょうか。ですが、3匹はあからさまに弱ってきました。泳ぎ方が多少おかしいときがあります。白点が消えるのが先か、ローチ達の体力が尽きるのが先か、余談を許さない状態です。白点が減り始めたので、水温を28度に落としました。1/3の水換えをして、塩分濃度は0.3%、鷹の爪はそのままでいきます。なんとか、体力がもってくれると良いのですが。微妙な状況です。

●2003/4/23
 白点が激減です。ヤッター!特に腹丸君はかなり元の体色に戻ってきました。薬浴の効果がやっと現れたということでしょう。とりあえず、白点病自体の峠は越えたと見て良いと思います。残っている白点も徐々に消えることでしょう。次は体力ですね。やはりかなりふらふらで、エサもいまいち食べません。仕方がないので、食べやすい餌に切り替えて、様子を見ようと思います。一番体力がありそうなのは太縞君ですので、彼は先に薬浴水槽から出られるかなと思っています。今日も1/2換水をして、水温は28度、塩分濃度を0.1%に落としました。だんだんと本水槽の環境に近づけているので、体力も回復してくると良いのですが。

●2003/4/24
 白点はかなり減りました。腹丸君と細縞君は10個程度。太縞君は6個しか確認できません。ここまで来れば白点は問題ないでしょう。あとは体力ですが、水温を28度にしたのが良かったのか、塩分濃度を落としたのが良かったのかわかりませんが泳ぎ方や餌の食べ具合は昨日と同じ感じです。悪くなっていないだけ良かったと思います。今日も1/3換水して、水温は27度に下げます。塩分濃度は換水分無くなっているので、0.07%程度になっていると思います。水温以外はほとんど本水槽と同じ状態です。体力がもう少し回復したら、もう一度鷹の爪を入れて完全に治そうと思います。

●2003/4/25
 白点はほぼ完治です。太縞君には一つも見あたらなくなりました。他の2匹には2,3個ですので、直ってきたときのこれは無いも同じです。通常の水質に近くなっているので、体力も戻りつつあるようです。多少動きが元に戻ってきたように思います。なんとか、今回も大丈夫なようです。良かった良かった。とりあえず、最後に気を抜かずに白点を撲滅して体力を元に戻したいと思います。今日も1/3換水して、水温は27度のまま、塩分濃度は0.1%程度になるように塩を少しくわえました。おまじないですね。今日は鷹の爪は入れずに、明日当たりもう少し回復してきたら入れてみようと思います。

●2003/4/26
 ついに白点は3匹とも見えなくなりました。パチパチ。泳ぎも元に戻りつつありますし、何よりもよく食べるようになりました。それがうれしいですね。ということで、鷹の爪を一つ入れて完全に白点を追い出そうと思います。これがどの程度効果があるのかはわかりませんが、やはりおまじないの要素が強いです。その代わりに、1/2換水をしましたので、塩分濃度が0.05%になっていると思います。ほとんど水槽の水と同じです。やっと治療の出口が見えてきたようです。あと2日くらいで元に戻せると思います。

●2003/4/27
 今回の白点騒動もやっと終わりに近づきつつあります。3匹とも今は元気に薬浴水槽を泳ぎ回っています。食もぐんぐん回復して、かなり旺盛に食べるようになってきました。そろそろ治療も終了ですので、最後に水槽の水に合わせるようにやっていきます。鷹の爪をとりだして、1/3の水換えをして、塩分濃度、鷹の爪の濃度を共に落とします。水温を26度に下げました。明日には本水槽に戻せそうです。本当は回復の早い太縞君を先に戻す予定でしたが、今回は最後までつきあってもらいましょう。

●2003/4/28
 いま、2時間ほどの水あわせを終えて3匹が水槽に戻りました。今回は回復までに2週間近くかかってしまいました。やはり、かなりのダメージだったようです。でも、3匹が無事に水槽に戻ったのが何よりです。初めの白点の勢いと、真っ白になるほどの症状からすれば、1匹くらいは死んでしまうことも覚悟したのですが、良い方に予想が覆ったのでとてもうれしいです。
 今回はヒーターの故障という突発的な事故が直接の原因ですが、これに関してはなかなか防ぎようがありません。二つのヒーターを併用する方法もありますが、60センチ水槽ではあまり現実的ではないでしょう。きちんと使えていても1年程度でヒーターを取り替える潔さが必要なようです。あとは、なるべく早く異常に気が付くことでしょうか。どちらもうまく行かなかったのが敗因ではないでしょうか。あとは、日頃の管理です。他の魚たちが白点にならなかったことからして、もう少し環境が良ければローチも白点にせずに済んだのではないかと思っています。積極的に水槽環境を整えるべきかなと思いました。
 皆さんの飼育に、今回の私の教訓が活かされれば幸いです。


闘病生活3
またも白点病に見舞われてしまいました。ということで、非常に不本意なのですが、その顛末を記録したいと思います。


●2003/10/10
 帰宅後、夜に水槽の半リセットをしました。濾材と水の半分を残して、水槽を丸洗いし、底砂も全て交換しました。そのときにローチたちは別の水槽にて待避していたのですが、事もあろうにその水槽に取り付けたヒーターの電源を入れ忘れ…。気づいたときには23度ほどに水温が下がっていました。また、ローチ達を水槽から待避させるのに、ひたすら網で追いかけ回すことになり、さらにレイアウトの変わった水槽の様子に、落ち着かないような動きを見せておりました。あまり良くはないとは思いましたが、底砂の入れ替えは、前から計画していたことですし、今回は何とか乗り切って欲しいなと思っていました。

●2003/10/11
 やっぱり…。帰宅するとやっぱり白点が出ておりました。ポチ君と細縞君の2匹です。両方ともに尻尾に、白点が2、3個ずつ。ため息が出ます。仕方がないので薬浴しようかなと思いましたが、前々から考えていたことをやろうと思って、今日は温度を少し上げて、そのままにしておきました。
 何をやろうというのかと言いますと、うちの水槽は窓際においてあるのですが、普段は直射日光が当たらないように、板で陰を作ってあるのです。それを外して直射日光で殺菌治療をするつもりです。こういう例はあまり見かけませんし、一般的ではないと思いますが、実行するのにはいくつか理由があります。
  • 薬浴という魚に負担がかかることをしなくてすむというメリットがあること
  • 今回の白点が軽度のような気がすること(リセットしたために、水槽内に白点虫が少なそうなこと)
  • 時期的に秋で気温も低く直射日光が当たっても温度が27度程度で止まること
  • 休日なので見てあげられること
 とはいえやっぱり実験であることに変わりはないのでちょっと申し訳ないような気はするのですが、新しい治療方法が見つかれば、これから先、重症になったときにでも薬浴と平行して行えれば、治療が楽になるかも知れませんので、今回は2匹のローチに頑張ってもらうことにしました。もちろん、これでローチを殺してしまうのはもってのほかですので、薬浴水槽は立ち上げてありますし、いつでも収容できるようにはしてあります。早く治って欲しいものです。

●2003/10/12
 今日は朝から出かけ、帰ってきたのがお昼頃でした。白点の数は増えず。でも減らず。まあ仕方のないことですが、早く治してあげたいですね。
 治療のためのセッティングをしました。まずは暑さ対策のためのファンを設置しました。それで水温上昇を防ぎつつ、ヒーターの温度を26度に設定します。なるべく直射日光が当たってもこの温度からずれないでもらうための対策です。そこで日陰にするための板を取り払って水槽に太陽光を当てます。とりあえず、4時間くらいと考えてみますので、板の位置を調整してそのくらいで日陰になるように設置してみました(今日は4時間経ったときに板の位置を決めました)。その間、温度計をこまめに見ていましたが、水温はだいたい27度くらいで安定してくれました。
 いきなり太陽光が当たったので、魚たちも少し驚いているようです。そして、水草が一斉に気泡を出し始めたのを見て、やっぱり太陽の光は偉大だなと思いました。と言うことでその偉大な力でローチの白点も消し去って欲しいものです。

●2003/10/13
 今日も白点は消えず。でも、白点は増えず。昼頃から太陽が入ってきたので、また直射日光を当ててみましたが、雨が降ったりとちょっと効果は薄そうです。水温は26度をキープしています。ローチ達は白点があるにもかかわらず、動きには問題はなさそうですし餌もよく食べますので、普通に給餌しました。それにしても早く治って欲しいものです。

●2003/10/14
 白点は今日もまた増えもせず減りもせず…。朝見ても、帰宅後に見ても全く変わりがありません。今日は天気が良かったのである程度の太陽の光は入ったものと思います。この状態ってどういうことなのかよくわからないです。普通は軽度とはいえ白点は初期から比べて徐々に増えるのですが、その兆候は全くないです。かといって減ることもなく。太陽パワーがもしかして効いているのかななんて思ったりもしますが、リセットのあとなので、水槽の中の白点虫が元々少ない状態なので勢力を増す事ができずにいるのかもしれません。ともかく、ローチ達が元気なのが何よりです(^^)。

●2003/10/15
 「あー、消えてる!!」っということで、朝に水槽をのぞくと白点のローチ2匹から白い点は全て消えておりました。なんだかあっさりと一件落着で、もちろん良かったのですが、こんなに簡単に消えるとは思っていなかったので、気合いを入れて治療するつもりだったのがちょっと拍子抜けする感じもありました。とはいえ、治ったのはよいことですので、とても嬉しいです。ちなみにここ数日間水温はだいたい26度から27度で安定しており、昼間に4時間ほど太陽光線が当たることを除けばいつもと変わらない水槽でした。


●2003/10/16
 一応、今日も太陽が差し込むようにセットしてありました。今日も白点はありません。2匹も元気に餌を食べています。なんとか大丈夫なようでほっとしています。水温も安定しています。もう大丈夫だと思いますので、ファンを取り外し、明日からは直射日光が当たらないようにしようと思います。

 さて、今回は白点を薬浴無しで治療するという試みをしてみました。そして、太陽の紫外線殺菌能力を頼ってみるという事でした。ですが、結果としては本当に殺菌能力によってこんなに早く白点が治ったと言い切れるのかどうか、いささか疑問が残りました。そのことについて少し書きたいと思います。
 まず、今回の状況はちょっと特殊だったと言うことです。白点が出る直前に水槽の半リセット(水の半分と濾材以外は全洗浄&底砂の入れ替え)を行っていました。そのために白点虫が水槽中にはあまり存在しない状況だったのではないかという疑問があります。つまり、白点になった2匹は半リセットの時のストレスですでに白点になり始め、作業が終わって白点虫の少ないところに入ってそのまま白点虫の勢力が衰えて消えてしまったということも考えられます。また、半リセットに際して濾過能力アップも図っていたので、そのあたりも良い方向に働いた可能性があります。さらにこの2匹は以前に白点病になったことがあり、耐性があるような気もします。以上のようにいろいろな要素がありまして、今回の太陽の紫外線殺菌による白点治療というのが本当に可能なのかどうかはよくわからないです(こんな結論ですみません)。
 ですが、わかったこともあります。まずは、水換え(半分)や底砂掃除(取り替え)は水槽中の白点虫を減らすのにとても効果があるのでは?という事です。今までの水槽状態の時の普通の白点であれば、11日から12日の朝にかけて何もしなかったのですから、増えても良いはずです。でも、実際には増えていません。この間、太陽光には当てていませんから、変わったことと言えば底砂掃除と水換えだけです。このことから白点になったら、積極的に水を換えたり(もちろん、温度合わせ、水あわせはいつもよりも慎重に)、底砂を本当に綺麗に掃除するというのは良いのではないかと思いました。つまり、環境を白点虫が住み難くした上で、ローチ達には、持っている治癒力を最大限に発揮してもらうことで、白点を治せるのではないかと思いました。また、濾過能力を上げたことで白点の治療中でも餌を普通にあげたりすることも苦にならないと思います。
 ということで、薬浴をせずに白点病を治すということは、薬で直接虫を攻撃するという特殊な状態ではなく、環境改善で病気を治し、そのまま普通の飼育に戻れると言うことでうまくいくのであれば、薬にローチをつけなくてすみますし、結構良い方法なのではないかと思いました。


※ご注意:今回は少し実験的な意味合いがありますので、このまま真似をするようなことはしないでください。もう少しやり方として確立できたらきちんと書きたいと思います。(とはいえ、二度と白点など御免ですが…(^^;)


闘病生活4
越後屋ポン太さん、梓尤稀さん、お二人が管理している水槽で白点病が出てしまいました。幸い、全て完治して事なきを得たので良かったです。その様子を写真付きで報告いただいていましたので、それをまとめてみました。普段私が使わない薬も試されていまして、薬の使い方に関する生の声もとても参考になると思います。またアドバイスくださったアオさんやあきひささんのご意見なども併記してやりとりを書いております。

※以下、文章は基本的に書き込まれたものを元にしています(日付は書き込みのあった日です)が、コンテンツ用に猫丸が修正やコメントの加筆をしました。また、私の責任でコンテンツに掲載許可をいただいていますので、これを読んだことでの苦情などを間違っても越後屋ポン太さんや梓尤稀さん、アオさん、あきひささんに言うことなどは無いようにしてください。そのようなお話は全て猫丸宛にお願いします。また、写真に関しては、白点の分布をわかりやすくするために画像処理を施してあります。ただし、白点の数や大きさはそのままで、周囲の色との違いをはっきりさせる事による強調処理のみ、最低限のレベルでかけさせていただきました。

●2004/3/2
「ここ2〜3日バタバタしています。何故かというと、コリ達の様子がおかしかったので、水質チェックをしたところ、亜硝酸濃度が嘘やっ!ってくらい跳ね上がってました。昼間、1/2程の換水をしていたのに、なぜ(?o?)と思いつつも、慌てて更に1/3程の換水をしたりしました。水質チェックを最後に行ったのは2月以上前でしたが、その際は亜硝酸はほとんど検出できませんでした。
最近変わった事と言えば、水温を上げてます。「シフォン(クラウンローチ)」を入れた後に白点を見つけたので、それまで25度台だった水温を29度台まで上げました。
「シフォン」の白点も残り1つ2と言う所です。明日には水温の設定を元に戻すつもりなので、その後どう推移するのか、詳しく見ていこうと思ってます。」(越後屋ポン太さん)

※この前にローチのシフォンちゃんを新規導入(2月25日)とその後、シフォンちゃんに白点の兆候が出ていた状態でした。

「亜硝酸濃度高くて、魚たちの様子がおかしいです。そりゃあもう、落ち着きがないです。クラウンなんかも、ご飯でもないのにみんなでウロウロウロウロしてます。く・・・苦しそう・・・・にも見えないこともないです」(梓尤稀さん)

●2004/3/3
「ちょっと、白点っぽいのが グルメ(クラウンローチ)のしっぽにも・・・・・。ちょっとは落ち着いた感じですが、でもいつもと動きが違います。エビも苦しそう。濾過器から水が出るところが涼しいのか、群がってます。そりゃあもう・・・・すごいことになってます。15匹確認しました・・・・ 群がってます」(梓尤稀さん)

●2004/3/4
「本日チェックした所、「シフォン」の白点は残り一個にまで減りました。がっ!「グルメ」の体に白点が数個ついていました。他、カージナルテトラの一匹にも…。亜硝酸濃度だけじゃなくて、水質の何か基本的な部分が悪くなっているような気がします。どうも鷹の爪が濾過バクテリアまで殺菌しちゃっているような気がしたので、鷹の爪は取り除きました。とりあえず、濾過を少しでも高めたい(バクテリアを増やしたい)ので、濾過材を新たに詰め込み(足しました)、後は二日に一回の換水で乗り切れるかなぁ…。」(越後屋ポン太さん)

●2004/3/6
「昨夜、水温をもどしました。水替えもまめにして、phも亜硝酸も、安定してきました。でも、白点シフォンちゃんは数が増え、グルメ、まるちゃん(クラウンローチ)、カージナル1匹までうつってしまいました・・・ (゜O゜;)水質が安定したので(この間まで亜硝酸濃度がっっ高かった)また様子をみてみます。コリたちもクラウンたちも大暴れしなくなりました。」(梓尤稀さん)

●2004/3/8
「前回書き込み時までのあらすじ…白点病を確認したため、水温の30℃セットと鷹の爪投入後、亜硝酸濃度の急上昇があり、鷹の爪を取り除き水温を元に(25℃台)戻しました。こまめな水換えと濾材の追加も行い、亜硝酸濃度を元に戻す事を第一優先としました。
さて、その後ですが……白点病が大流行してしまいました。最初はシフォン、次にグルメ、カージナルテトラの一匹ってトコでしたが、今現在はクラウンローチのジャイアン、パキスタンローチの麻宮と細井さん、カージナルも数匹が発症してしまいました。今のところコリ達で発症している魚はいないようですが、痒がっているのか、身体を変に回転させているのもおり、発症は時間の問題かと…。どの魚も食欲はそれなりにあるようなので、急変はないだろうと思ってはいるのですが、ここまで来ると大々的な治療が必要だと思い、薬品の投入に踏み切りました。一度使った事のあるグリーンFクリアを規定量の半分投入し、再度水温を29℃台まで上げました。これで数日様子を見てみますです。」(越後屋ポン太さん)

●2004/3/9
「今回、改めて思いましたが、クラウンローチって白点病に弱いですねぇ。白点病の重い順から言えば、
クラウンローチ>カージナルテトラ>パキスタンローチ>ペンギンテトラ>コリドラス
と言う感じですね。と言うよりも、カージナル以下は軽症で、コリドラスに至っては目に見える白点は無いです。クラウンご一同様のみ酷いという感じですね…」(越後屋ポン太さん)

●2004/3/11


「白点病との奮闘の日々です。ただ今、クラウンローチを始め、シフォンちゃんが持ち込んだ(らしい)白点病におかされています。状態は、こんな感じです。「誰だよっクラウンに塩ふったの!!」と言う感じです・・・・ただ今水温29.2度。 可哀想なのはシフォンちゃんです。一時期2,3個まで減った白点ですが、また増えてしまいました。背びれがへたーってなってるあたりが、何となく元気がなさげに見えます。食欲があるのが救いですが、動きが機敏じゃないですねえ・・・ 」(梓尤稀さん)

「水替えはしょっちゅうしています。亜硝酸は、あがるとわかるんですよ。コリが運動会を始めるので。今は、大丈夫のようです。
濃度もはかってみますね。
(このあと計っていただいて→)亜硝酸は問題ないようです。
ジャイアンに関してだけなんですけど、以前かかったことがあったのか、とても軽いです。今日見たところ、ヒレに多数あった白点も、ほとんど目立たなくなって、尾びれに数個・・・・あるかないか??という感じになっています。他の子たちは変わった感じはありません。ブツブツは出たままで、多くも少なくもなってなさそうです。グルメ、細井さんは食欲も以前と同じです。シフォンちゃんだけが、昨日あたりから、背びれをたたんだ感じで力無く泳いでいるのが気になります。一番ひどいですし。ご飯は食べているので、ちょっと安心なんですけどね。 」(梓尤稀さん)


上写真:クラウンローチ達 
中写真:シフォンちゃん
下写真:ジャイアンくん

●2004/3/11

※ここでアオさんから白点病かどうか(コショウ病の疑い)をしっかりと見極めた方がよいとの旨のアドバイスをいただきました。確かに写真を見るとかなり粒が細かくも見えますので、その可能性は考えられることでした。

「私が見た白点は粒がもっと大きかったですがね。家では今年カラシン系に出ましたが、この画像の大きさでした。コショウと見立てて治療しましたが、白点とコショウは薬品が完全に違うですよね。判断に困りましたが、1回の投薬で完治しましたのでコショウだったかとも。上の画像でみると少し大きい点もあるんですけど。色が白ければ白点、グレーだったらコショウと判断の目安もありますけれども、梓尤稀さん調べた事でしょうから回復祈ります。 」(アオさん)

「色は、白いんですよ。というかコショウの方の病気を診たことがないのでなんとも言えないんですけどね。シフォンちゃんを見てると、とても白点っぽいです。何か浮いた感じにブツブツになってるので、出して洗ってあげたいです。洗ってとれるもんでもないんですけど・・・
とりあえず、3,4日 薬で様子を見るしかないですね。うちは魚重視なので、水草は最終的に全滅してもokです┐('〜`;)┌ 」(梓尤稀さん)

「梓尤稀さん、白でしたら白点でしょうね。ただ点が小さいのが気になりました。コショウはグレー、灰色系で白ではないですから。ライトは消してくださいね、薬の効果が薄れますので。4〜5日で効果(増える、減る)は出るはずですよね。1回きりの投薬で完治に向かうようであれば水草は持ちこたえるはずですが」(アオさん)

※この間に私の妙な誤解を招くようなコメントがあったりして、非常に申し訳なかったです(謝)

「ライトつけない方がいいのですか、それはそれはっ。では消灯。実は今の白いぶつぶつになるまえにうちの「まるちゃん」の背中に薄黒い斑点が出ていましてねえ・・これ、なんだろう・・・汚いなあ。って思っていたんですけど、白点出るようになってから、消えてます(笑 なんだったんでしょう。)たんなるしみ??みたいなもんだったのかしら。白点病の白い転々が小さい・・・。なるほど、そう言えば塩くらい(ちょうど塩つぶくらい)でそんなに大きくないですね」(梓尤稀さん)


●2004/3/12(11日の深夜の書き込みです)
「参考になればと、ちょっと現在の治療法を載せてみます。
・水温は29〜30℃。
・今週月曜日(8日)にグリーンFクリアを規定量の50〜60%の濃度で投入。
・水曜日(10日)に1/3換水(約20リットル)、20リットルの水に対し規定量のグリーンFクリアを混ぜました。
グリーンFクリアは白点病治療薬として市販されている薬です。成分は二酸化塩素で、無色透明。水草にダメージが少ないと言う事が売りです。過去に白点病を出した時に使用した事があり、今回も使ってみました」(越後屋ポン太さん)

●2004/3/12
※アオさんが上記の写真を詳しい方に照会してくださいまして、おそらくは白点病であるとのご意見をいただきました。ありがとうございます。

「月曜から薬をいれてる割に、変化は見られないみたいです。ジャイアンだけが、ひれの数個あった白ブツとれました。ヒドイ子たちは、減った感じも増えた感じもないです。薄く見えたのはライトを消していたせいだなあ。シフォンちゃんだけが、何となく弱っているように見えるので心配です。ご飯はみな良く食べています。栄養とってよくなってもらいたいので、ここ毎日「赤虫」あげてます。これでなおらないようであれば、水草ぱあになるのを覚悟ですねー」(梓尤稀さん)

「何となくシフォンちゃんがひどくなっているような・・・・。写真うつりのせいだけかなあ。よくはなってないですね。実は、実際は写真よりヒドイです。白色が飛んでしまうので、写真にはあまり写っていません。見た目はもっとヒドイんですよ。病院(水槽)作った方がいいですかね? 」(梓尤稀さん)

※病魚薬(グリーンFクリア)の規定量に関して、以下はアオさんのあげてくださった情報です
「ネット友の獣医さんとコンタクトが取れましたので参考までに内容を書きますが、犬、猫で、お魚先生ではないので薬の量に関しては自分で決めてくださいね
グリーンFクリアは、他の魚病薬と成分が違うから、半量投与じゃ効かないと思いますよ。あれは、二酸化塩素、っていって、塩素系の殺菌剤なんで、ある程度の濃度にならないと、効果、まったくないはずです。水槽製造業の社長曰く投薬3〜4日で一晩活性炭で吸着、三分の1交換、再度投与、これば水族館で実際にやっている方法ですと。薬はやはり規定量いれると。」(アオさん)

※猫丸向けに、アオさんの経験上、ローチが病魚薬が規定量で大丈夫ではないかというコメントがありまして、私は数日で治すことを考えずに、低濃度で時間をかけて治療する方針である旨のレスをしています。ただ、これに関しては、どちらが良いのかと言うことについて結論は出ておりません。少なくとも、グリーンFクリアに関しては、規定量使った方が良さそうだということは、教えていただきました。普段、私は使わない薬でしたし、とても勉強になりました。

「さて、本日現在の状況ですが、改善の兆しは無いですね、正直な所。本日も1/3程換水しまして、入れ替えた水量分のグリーンFクリアを入れました。クリアが塩素系殺菌剤だというのは成分表を見てわかっていましたが、規定量を入れないと効かないのですか…。確かに今の投入量では効いている感じがしなかったので、どうかな?と言う思いはあったのですが…。規定量まで入れてみるかな…。
正直、日曜日(14日)まで様子を見て、効果が無さそうだったらばグリーンF(手元にあるので)を使ってみようかと考えてました。もう、ここまで来たら水草の安全がど〜のと言っていられる状況では無さそうなので」(越後屋ポン太さん)

●2003/3/13
「改善見られないですか…。グリーンFを投入するのであれば、先のグリーンFクリアは活性炭で吸着を進めますよ。混ざりは良く無いとおもいます」(アオさん)

「もう少し待っていた方がいいんですかね?悪くはなっていないようです。夕方にただよっていたシフォンちゃんを見かけません。夕ご飯になっても出てきませんでした。他の子達は以前増えも減りもしていませんが、元気です。ご飯もわしわし食ってます。ただ・・お昼に見たとき、細井さんかグルメかどっちかが、底砂に体をこすりつけていたので、エラに何か!?!?とちょっと心配しました。シフォンちゃんの呼吸は昨夜からちょっと荒かったです。」(梓尤稀さん)


●2003/3/14
※ここで薬を切り替えるかどうかについてかなり迷っておりましたが、それに関してあきひささんがアドバイスをくださいました。ありがとうございます。

「レスを読ませていただいたのですが、今、規定量の薬剤投入か現状維持かということですが、私は薬の切り替えをおすすめします。
理由はシフォンちゃんの体を見る限り、そこまで耐えられそうにないなと考えます。エラに寄生されればどちらにせよ、アウトですので、環境変化をできるだけ少なくするように(投与の時間も数時間にわたり、数回に分けて)薬を切り替えられてはどうでしょう。水草は一時期臨時バケツにでも退避させて(すみません魚中心の考えなので)正直、幼魚がそんなに長い間白点虫と戦えるとは思えませんので…。ご回復をお祈りしております。
それから一時的に薬を規定量いれて(2日ぐらい)、体から離れて分裂しようとしている親虫を殺し、だんだん薄め負担を軽くしていくという方法もありますね」(あきひささん)

●2003/3/15



※上:シフォンちゃん、中:その他の方々@
下:その他の方々A
「本日の状況です。クラウンローチの「グルメ」は白点が減ってきました。が、「まるちゃん」、「細井さん」、「シフォン」はあまり状況は変わりません。(あ、行方不明になっていた「シフォン」は無事(?)でした)食欲はありますし、それなりに活発に泳いでいるようです。
さて、白点病の治療を開始して、すでに10日は経ってますかね。グリーンFクリアを投入してからほぼ一週間ですね。回復の兆しが見えないので、薬を切り替えようと思います。
まず、グリーンF投入で全滅しそうな水草を、ほぼ全て撤去。コケだらけとは言え、それなりのお金は投入してますので。次に薬品抜きのため、一部の濾材を取り出し活性炭を投入しました。おかげで水槽内はスッキリ!隠れ家が無くなって、魚たちは落ち着かないようです。それで、その水草の避難先ですが、第二水槽を立ち上げました!嫁さんにお許しを戴いたので(※良かったですね。パチパチ(猫丸コメントです(笑)、ニッソーの60cmセットを買ってきて、第一水槽から取り出した濾材をベースにセッティングしました。でもって、第二水槽に全ての水草を植えかえました。
明日、第一水槽から活性炭を取り除き、イシマキ貝とエビたち、あと白点の出ていないコリ達、グラミー達を第二水槽に移してからグリーンFを入れる予定です」(越後屋ポン太さん(14日の深夜の書き込みでした))

※ここで猫丸が新しい水槽に濾材などを流用することについて、ちょっと危ないのでは?と書きましたが、最終的には問題なかったようで、良かったです。

「今朝の「シフォン」ちゃん(上写真)です。前よりは若干、ましになっているような気もしますが、まだ背びれも寝ちゃってて、元気はなさそうです。エラがかゆそうにもたまにしているし。前日、行方不明になったので心配しましたが、昨夜は赤虫食べていたので安心しました。ジャイアンは元々あまり白点がでていなかったので、今もかわりがないです。ひれに少しついていた白点がだいぶ薄くなってきました。(中写真・中央)グルメは、まんべんなく出ていた白点が、まだらになってきました。(中写真・向かって左)細井さんは、まだたくさん残っていますが、これも小さくなっているようです(中写真・向かって右)。 まるちゃん(下写真)も、グルメ同様まだらになってきました。
と言うか、だいぶ綺麗になりました。治りの早さが体の大きい順のようです。ジャイアンの次に軽くなったのがまるちゃん、そしてグルメ、細井さん、で、シフォンが一番小さい分、一番ひどくて、治りも遅いです 」(梓尤稀さん)

●2003/3/16

※写真はシフォンちゃんです。
「他の魚は、後数個・・・と言った感じです。ただ、シフォンちゃんが…。数は増えていませんが、よくならないです。それでも目の上とか頭にあった大きめの白点は消えてきているようです。でもまだヒレの(尾びれ)白点がひどい…」(梓尤稀さん)

●2003/3/1


※写真はシフォンちゃんの様子

「今日もご飯はよくたべています。でもかなりの割合で体を回転させて側面をこすりつけています。なんか、かゆそうです。白点はだいぶ減りました。尾びれがまだヒドイですが。薬は「ニューグリーンF」というのに変えています。規定量のとりあえず半分だけ入れて様子を見ています。シフォンちゃんの体力だけが心配です。今日、水替えをするので、また少し薬を足すことになると思います。シフォンちゃんのヒゲの1本1本まで白点が出ていたのですが、それは消えています。ジャイアンはすっかり良くなっています。 」(梓尤稀さん)

●2003/3/19
「昨日、おとついとなんですけど、クラウンが餌を食べません。あ、シフォンちゃんは別です。ご飯をあげても、いつも三倍早いグルメも出てこないんです。昨日の晩ご飯の赤虫はちょっとだけ食べていたみたいですが、いつもと食いつきが違いました。まあ、2,3日食べなくても大丈夫なくらい蓄えがあると思うと思うので、そんなに心配はしていないんですが、やっぱり薬浴が負担になってるんでしょうかね?
」(梓尤稀さん)

※餌食いの悪さについてアオさん心配されておりました。
「餌食いが悪い、残すようになると、かなり体力が弱り、白点にやられていますね。残念ながら最悪4〜5日で犠牲がでるかも…。治療から約2週間、薬が効いていないような気します 」(アオさん)

「元気?にはしているんですけどね。ごんごん泳いでるし…。比較的元気で白点が消えているジャイアンなんかは移した方がいいですかね?あと、薬浴水槽なんですけど、薬を入れたての時はバスクリン状態なんですけど、1日すると濾過?されているのか透明になります。これって。いいのかしら?」(梓尤稀さん)

「緑色の色素は以前言いましたが蛍光灯などで効果が落ちるようです。既に消しているのであれは、規定量が入っていないとかあると思いますが。規定量を、ココまで来ていれるのは体力を考えるとどうかなと思いますが…。現在の体力を時下で見ている人が入れる入れないの決断となると思います。
自分事ですので他の方には勧めませんが、私なら、最初に規定の三分の2、2日後に規定量で4〜5日見ます。改善なければ、再度活性炭で吸着、水交換で規定量をいれ4〜5日みますが、これで改善しなければ、最初の見立て(薬の種類)を間違えたと判断します。
この時点で回復の可能性は諦めますが、取り敢えず可能性のある他の薬に切り替えます」(アオさん)

※ここで今後の投薬についてちょっと迷った部分がありましたので、アオさんが上記のようにコメントしてくださいました。その後で、私が照明についてコメントしています。

「薬の色が薄くなっているとのことですが、グリーンFの色素成分のメチレンブルーは、なにかに吸着されないと、少なくとも一晩では透明にならないので、どこかに吸着するものがあるのではないかと思うのですが…。フィルターなどに吸着濾材が入っていませんでしょうか?そのあたり確認してみてください。それと、照明ですが、水槽の照明は消した方がいい(消えてるんですよね。)ですが、普通の部屋の照明程度ではメチレンブルーは薄くならないです。その点は気にしなくても大丈夫ですよ。ただ、水槽を何かで覆ってしまって暗くしてあげると、無駄に動かないので、魚たちも落ち着くかもしれませんね」(猫丸)

※やっぱり、今後の方針がちょっと決まらないのでどうするかというお話になっておりました。

「悩んでるんですよねぇ〜、どうするか。一応の方針としては、今度の日曜辺りまでこのまま維持して、いったん薬抜き、温度は今の状態(29度台)をキープして様子を見ようかなと。白点はかなり減りました。一番酷かったシフォンを含め、身体についていた白点はほとんど消えました。後はヒレについている白点が無くなれば…、かなり薄くなってはいるのですが、まだ残っていますね」(越後屋ポン太さん)


●2003/3/20
「電気は昼と夜のご飯時につけるくらいで(トータル2時間)後は消しています。が、日中私がいますし、カーテンもあいているので自然光は部屋に(水槽に)入ってきます。一日中引きこもりではなく、みんなでゴンゴン泳いではじっとして、泳いではじっとしてと生活的には同じっぽいです。ただ、色があまり良くないのと食欲がいつもよりないのが気になりますね。今日ひかりクレストコリドラスを3,4個落としたらまるちゃんとシフォンちゃんが食べにきました。でも一口食べてはどっかいき、一口食べては逃げ・・・・と落ち着かないです。シフォンですが、尾びれが完全に立つようになりました(^o^) 」(梓尤稀さん。20日昼間の書き込み)

相変わらずクラウン達はご飯の食いつき悪いですが、体の発色?は綺麗になっています。今日は一日中で雨で部屋がずっと暗かったのが良かったのかな?で、シフォンちゃんも後白点も2個?!(これももう大丈夫っぽい)ニューグリーンFにかえて2,3日で効果ありと言った感じです。これなら最初からニューグリーンFで治療しておけばよかったですね。教訓ですね。あと、一緒に薬浴していたマイコー(白いもやもやのついたオトシン)ももやもやの白いのが1/4くらいの大きさに小さくなりました。やはり何か病気だったのですかね」(梓尤稀さん。20日深夜の書き込み)

●2003/3/21

※写真はシフォンちゃんです。
「白点でボコボコだったシフォンも、とうとうこんなに!!ほんまに一安心ですわ〜。薬抜き、始めました。ほっと一息です」(梓尤稀さん)

「昨日の夜から濾過器に活性炭を投入して薬抜きを始めました。そのせいか、今日は餌の食いが少し良くなりましたね。クラウン達の白点は消えたのですが、カージナルテトラの白点がかすかに残っているので、水温は29度台後半をキープです」(越後屋ポン太さん)

●2003/3/22
「当面はもうしばらくこのままです。目安は一週間でしょうか。白点が再発する事も考えて、しばらくは様子見です」(越後屋ポン太さん)

※このあと、カーディナルテトラに最後の白点があったようですが、クラウンローチの治療は1匹の犠牲も出すことなく、完了したそうです。

「今回一番の殊勲賞は、予想外の長期闘病にも耐えた魚たちですね。まるまると太ってエネルギーを蓄えていたのは伊達じゃなかったようです(笑)」(越後屋ポン太さん。27日のコメント)

※本当にお疲れさまでした。越後屋ポン太さんと梓尤稀さんの治療には拍手を送りたいです。

●最後に
今回は新魚導入の時に白点を持ち込んだものが広がった可能性と、亜硝酸が急に上昇した事による体調不良が要因として考えられます。また、その二つが悪い方に重なってしまったのかもしれません。ただ、お二人が魚の様子を普段からよく見ていたために、動きがおかしいことに気がつき、水質検査をしたことが早い対策を促したものと思いますので、水槽の観察がとても大切なことだと教えられました。また、今回はグリーンFクリアの規定量のお話などがありまして、それに関しては、猫丸はほとんど使ったことが無く、間違ったアドバイスをしていたようで、非常に申し訳なく思っております。はじめからきちんと規定量の薬を使うか、他の薬で始めるなどすればこれほど長引かなかったのかもしれませんので、そのあたりは治療方法を改善する余地はあったと思います。

※治療記録をのせるにあたり、詳細に治療過程を書き込んでくださった越後屋ポン太さん、梓尤稀さんに感謝いたします。また、情報を寄せてくださったアオさん、あきひささん、ありがとうございます。


闘病生活5
またも白点病になってしまいました。そして今回は仕事などが忙しく毎日の様子を綴っている余裕はなかったのでまとめてポイントを書きたいと思います。
●病気の経過
 暑い日が続き水槽の調子がなんとなく悪いなと思っていましたが、しばらくは特に病気らしい兆候はなく、ただ餌食いの悪さが少し目立つようになったくらいでした。ですが10日ほどするとクラウンローチを含めボティアが底砂に体をこすりつけるような仕草をはじめました。いつもの白点治療ではこの時点で隔離することはなく、底砂の念入りな掃除と水換えをするにとどめていましたので今回もそれに習いました。
 12日目くらいにローチの尾鰭と体の一部に白点らしき軽度の症状が出ましたので隔離水槽に移動し、0.3%の塩による薬浴を開始しました。その効果は早くに現れまして、その2日後には白点は完治しました。ですが、その時期からなにやら食欲がとても落ち始めました。人工飼料を食べなくなり、ジッとしていることが多くなりました。その次の日にはアカムシもブラインも食べず、赤斑とともに粘液を出すようになりました。おそらくエロモナスと思われる状況です。パラザンDによる薬浴などを施しましたが、それから5日後に死なせてしまいました。

●考察
・温度について
 2週間ほど最高気温が高い日が続いたおかげで水槽の温度も最高で34度まで上昇し、朝方などの気温が下がる時間帯には26度前後まで低下するという状態でした。途中からヒーターの設定温度を最高値の30度にしましたが、それでも1日の温度差が4度位ということで、過酷な条件だったと思います。ファンを回したり、保冷材などによる暑さ対策はとりましたがなかなか下がりませんでした。北海道の家は断熱材などが多く入っていますので一端温度が上がってしまうと熱がこもる傾向にあります。また冬場の保温を考えて水槽の下には発泡スチロールを敷いてあるために余計に熱が逃げない結果になったと思われます。そのことを考えると家の構造も考慮した暑さ対策が必要だと感じました。

・治療方法について
 普段の白点治療では本当に初期段階の体を砂にこすりつけているようなときには水槽の掃除をしてから様子を見ています。そのまま薬浴せずに治ることが多いからです。ですが今回に限ってはそれが裏目に出たように思います。高温と大きな温度差のおかげで体力が落ちていたものと推測されますので体力がまだあるうちに早めに薬浴して白点になるのを防いだ方が良かったと思います。また隔離するために魚を追い回すと言うことにもなりましたので今回に関して言えば水槽全体を薬浴すべきだったと思っています。
 このあたりの対処は夏場の高温時などで体力が落ちていると予想できる場合とそれ以外の場合で変えていく必要を感じました。たとえ白点の症状が同じであっても水槽全体の状況に合わせた対処法を別に考えなければこういう状態の時には危険だということがわかりました。


■闘病生活6
うどうあとりさんが、ローチを購入された際に白点にかかっていた個体を治療した過程を投稿してくださいましたので、その様子を転載します(掲載したときに見やすいように、一部、猫丸が加筆修正しています)。クラウンローチは購入時に白点にかかっていることも多いので、参考になると思います(うどうあとりさん、ありがとうございます)

●2004/10/14

初日の様子

トリートメントタンク
 偶然立ち寄った店で、入荷したばかりと思われる4センチほどの大量のクラウンを見かけました。その中に4本線の個体が居ました。しかし背ビレに白点があるわ、痩せてて小型(3センチほど)だわ、落ち着いた様子はないわ、頭の形が変で奇形の疑いがあるわで迷いましたが、このままじゃ死ぬだけだなぁ、と思ったので思い切って連れ帰りました。初日の水合わせ時(上側写真)、背ビレの白点が目立ちます。自分には珍しく、万全を期して点滴法で水合わせしました。乱暴なオスのニオイガメの隔離に使っている30センチ水槽に手を加えてトリートメントタンクに用い、規定量半分のメチレンブルーで薬浴開始。トリートメントタンクの様子(下側写真)。

◆トリートメントタンク概要
水槽:31.5×18.5×24.4 容量12リットル
水温:30度
濾過:用いないが、物理濾過用として小型水中フィルターを使用。また、エアレーションとしてテトラのS30(爆気量不明)を使用。
照明:毎日9〜10時間
水:半分は既存の60センチボティア水槽からもらい、もう半分は新水(テトラのアクアセイフを適量添加)。毎日1/3の換水をボティア水槽の水と新水を半分ずつ用いて行う。それに伴うメチレンブルーの濃度減少については換水後に適宜添加(1回3〜4滴程度)。
備考:シェルターがわりに石を2つ組み合わせて入れている。

この日は当然の事ながら落ち着いた様子は見えないが、投下したキャットを恐る恐る食べている。

●2004/10/15
白点、尾びれに1つ付着。コリタブ×1を摂取。シェルターに落ち着いている。

●2004/10/16
白点、胴にも1つ付着するも、エサ食いは良好なので投餌を1日2回に増やす。合計でランチュウベビーゴールド×4摂取。

●2004/10/17
特に変化無し。ランチュウベビーゴールド×4摂取。

●2004/10/18
胴の白点が消滅し、背ビレの白点も目立たなくなる。体型がふっくら気味に見える。エサへの勢いが出ており、コリタブ×1、ランチュウベビーゴールド×4摂取。換水を新水のみに変更。

●2004/10/19
背ビレの白点消滅。ランチュウベビーゴールド×6摂取。

●2004/10/20
白点完全消滅。薬浴停止し、水は半量を換水する。水温を29度に下げる。メチレンブルー吸着のためにGEXのロカボーイSをエアポンプに繋げて投入し、吸着濾過を開始。シェルター内にて横になって寝ているのを確認。

●2004/10/22

本日の様子

トリートメントタンク
本日の4本線氏(上側写真)。元気が出てまいりました。エサを食べた直後でおなかぽっこり。本日のトリートメントタンク(下側写真)。エサのカス等が溜まらないようにという考えからとはいえ、乱雑ですね(汗)
様子見に10月一杯はトリートメントタンクに居てもらい、徐々に水温をボティア水槽と同じ25度に落としていくつもりです。

●最後に
 今回治療が簡単に終了したのは、食欲旺盛であったことが上げられると思います。店で痩せてる姿を見た時は多分ダメだろうと思いましたが、配合飼料を初日から食べたのを皮切りに次第に食欲が増していったので大丈夫と思いました。人間も、食欲の無さのために病気からなかなか回復しなかったり、亡くなってしまったりします。何にしろ、基本的な白点治療のみで済んでくれたのは本当に幸いでした。

※頭部の奇形の疑いについて
 導入当初の鼻っ柱をぶん殴られたような顔に比べ、徐々に普通の顔に近づいてきました。もしかしたら栄養状態が良くなったことで急激に成長したのかもしれません。ワイルド個体が世界的な流通のほぼ100%を占め、かつ一般家庭での繁殖がほぼ無理であるクラウンの稚魚〜幼魚期の成長過程はほとんど知られていないということで、これが成長過程の一端なのかもしれませんし、かなり空想話ではありますが、もしこの4本線や2本線のような特殊なイレギュラーバンドがクラウンと種・亜種レベルで違うのであれば、その差違として成長過程での違いも考えられるかと思います。水産資源としての価値が無い上、観賞魚としての人気もあまり無い外産ドジョウ亜科の文献はまず国内では見られないですし、英語でもいいから入手できるなら読んでみたいものです。そうすればこの謎も多少は解けるのではないかと思います。

という、情報をいただきました(2004/10/28追記)。うどうあとりさんありがとうございます。


■闘病生活7
先日、購入したばかりの4センチくらいのクラウンローチ(よんべぇ)がエロモナスの症状と白点を併発しましたので、そのときの治療について、書きたいと思います。実は去年の話(2004/11〜12)でして、そのときはちょっと時間が無くてメモしておいたことを、現在(2005/1)、コンテンツ用に編集して記載しています。

●購入時〜発病までのこと
 特に販売水槽で痩せていたわけではなく、中に入っているローチ達の中では、標準的なサイズの個体でしたし、特に病気の気配も無かったので、安心して購入しました。ですが、トリートメント中に餌をあげてもいまいち食いつきが良くなく、まずは体力をつけるために、ブラインシュリンプなどをあげておりました。しばらくはあまり変わらず過ごしていたのですが、そのうちに、泳ぎが怪しくなってきまして、水流に流されることもしばしばの状態になり、エロモナスの症状が出ていると思いまして、そこから治療を始めました。

●2004/12/9
 えさ食いが悪く、フレーク、タブレット、らんちゅうの餌、乾燥赤虫などは全て食べず、冷凍赤虫には興味を示すものの、口に入れると吐き出す状態で、唯一ブラインシュリンプだけはなんとか食べているという感じでした。また、泳ぎもかなりぎこちなくなり、少し強い流れがあると、流されてしまいます。何よりも、背鰭が閉じたままで、呼吸がかなり速いのが気にかかります。
 エロモナスの治療を決意しました。ただ、私はこれまでにあまりエロモナスから回復させたことが無いので、いつもとは違うやり方を試すことにしました。今まではグリーンFゴールド顆粒などを使っていたのですが、どうにもローチにこの薬は強いようで、また正確に測るのも大変でして、使用量の加減が難しいと感じていました。ですので、今回はそれを使わずに塩水浴での治療としました。トリートメント水槽が20リットルですので、まずは10リットルの水をベアタンクの底掃除をしながら排水しまして、10リットルの新水(ビタミンカルキ抜き、アクアセイフ規定量2倍注入)に、40グラムの塩(伯方の塩)を溶かしまして、それを3時間かけて点滴法で注水しました。これで、塩分濃度0.2%にして、今日の処置は終わります。

●2004/12/10
 えさ食い、その他の様子などは特に変わりません。まだまだ危ない状態です。今日も半分の水を排水しまして、10リットルの新水(ビタミンカルキ抜き、アクアセイフ規定量注入)に、50グラムの塩(伯方の塩)を溶かしたものを昨日と同じ3時間程度の点滴法で注水しました。これで、計算上、塩分濃度は0.35%になったはずです。

●2004/12/11
 さらに危険な状態になってきました。ブラインシュリンプも食べず、ぐったりとしてあまり泳ぐこともないですし、その上、白点がちらほらと見えてきました。呼吸もかなり荒く、えらが激しく動いています。今日も昨日と同じ条件の新水を注入しました。常に0.5%の新水を注入しているので、水槽としても、どんどん0.5%に近づいていると思われます。さらに、今日は水温を24度から26度にあげまして、鷹の爪を一房、細かく切ってお茶パックに入れて水槽に浮かべました。

●2004/12/12
 今日も昨日と様子は特に変わらず、白点が少し増えたような気がします。今日も昨日と同じように半分の水を新水で交換しまし、水温を28度に上げました。

●2004/12/13〜15
 様子は特に変わらず、白点も増えず、減らずの状態で、毎日同じように半分の水を0.5%の塩水で換えています。14日に鷹の爪を取り替えました。

●2004/12/16
 白点が消え始めましたので、少し安心しました。ですが、未だに食欲は戻らず、少しお腹がへこんできたような感じです。この日も前日までと同じように水換えをしました。

●2004/12/17
 白点がほとんど消えまして、さらにブラインシュリンプを再び食べ始めるようになりました。少し安心です。水温はそのまま、、昨日と同じように半分の塩水で水換えをしました。

●2004/12/18
 泳ぎ方が良くなってきました。水流にもそれほど流されている感じではなく、かなりしっかりとしています。ただ、まだまだ本調子ではないようで、餌もたくさん食べるわけではないですし、呼吸も相変わらず速いですが、とりあえず良くなっているのは確かです。背鰭がだんだんと立ってきたように思います。この日は水換えをせずに食べ残しを片付けておわりました。

●2004/12/19
 かなり回復してきて、結構良く泳ぐようになりました。赤虫も少ないながらも食べるようになったので、ブラインと併用してあげています。塩分濃度を落とすために、1/4の水を抜き、新水(カルキ抜き、アクアセイフ規定量)を塩を入れずに注水しました。これで、少し塩分濃度が薄まります。また、鷹の爪も取り出しました。

●2004/12/20
 回復しはじめると早いようで、泳ぎに関してはほとんど問題が無いような感じです。えさ食いも上がってきてはいますが、まだ細いですし、呼吸の速さが相変わらずで少し心配です。買って来た時よりも痩せた感じなので、しばらくトリートメントタンクに入れておくことにします。冷凍赤虫とブラインは結構食べるので、とりあえずエロモナスの方も問題ないレベルに回復させることができたように思います。昨日と同じ新水で1/4水換えをして、塩分濃度を落としました。また、水温を27度に下げました。

●2004/12/21
 動きに関しては特に問題は見られないようですが、まだ痩せ気味なのと、やはり食が細い感じはあります。ただ、買ってきてから病気になるまでもそんな感じなので、そういう個体なのかもしれません。やっと呼吸が落ち着いてきました。良かったです。この日も1/4水換えで塩分濃度をさげて、水温も26度にしました。

●2004/12/22〜28
 この1週間で水温を23度に、塩分もほとんど抜いた状態にしました。えさ食いに関してはあまりガツガツと言う感じではないですが、普通に食べ、少しふっくらとしてきました。泳ぎは問題ないですし、背鰭もしっかりとしてきまして、呼吸も落ち着きました。

●2005/1/4
 一応、乾燥赤虫と、テトラミンまでは食べるようになったので、トリートメントを終了して、他のローチのいる水槽に入れました。

●最後に
 今回はエロモナスと白点の併発でちょっと厳しかったですが、白点に関しては軽度ですんだようで、それが悪化しなかったのが救いでした。エロモナスは、クラウンローチの場合、塩水浴の方が薬よりもダメージが少ないように感じました。まだ事例が一つですので、確実なことはいえませんが、以前薬で治療したときの投与後の悪化する速度に比べると、今回はかなり緩やかなのはよくわかりました。さらに回復してくれたので、薬の副作用に関しては、塩の方が少ないように感じました。
 メイン水槽に入っている今でもあまり食が太くないので、そういう個体のようです。ですので、あまり一気に大きくなることは無いように思いますし、これからも少し注意して観察する必要があります。ですが、とにかく元気になってくれたのが何よりでした。



■闘病生活8

とらりんさんの水槽に白点が出たときの様子を教えてきただきましたので、それを掲載させていただきます。2匹のクラウンローチ、イチローくんとジローくんの様子です。90センチスリム水槽での治療の様子です。

●2006/11/2
 ローチ二匹とも発病。直径1mm位のが10個ずつ。水槽温度28度設定、塩トンスイ2さじ投入、鷹の爪投入、苦しくは無い様子で走り回っている。翌日から2泊ででかけるので消灯し、自動給餌機設定。

●2006/11/5
 帰宅。白点は2個づつまで減少。様子を見る。少し元気が無い。ブラインの準備をする。

●2006/11/6
 ブライン沸かすのに失敗、冷凍もの購入、古い白点は消えたがジローの尻尾に新白点10個ほど発生。塩粒大。小さい。温度28.5度に上昇、塩分0.5%にするため水換え実施。2匹とも苦しそうではないが閉じこもり状態。

●2006/11/7
 イチローの尾にも塩粒大の白点発生。やはり閉じこもり状態。ブラインをやる。ジローの白点減少。温度29度に上げる。

●2006/11/8
 イチローの胴体に白点発生、尻尾部分消滅。ジローの白点さらに減少というか薄くなる。少し衰弱ぎみか?

●2006/11/9
 ジローの白点消滅。イチロー胴体白点消滅。尻尾に第3波が発生。さらに小さい。これで終わりか?

●2006/11/10
 イチローの白点減少。ジローがアカムシ食べ始める。イチローは閉じこもり状態。

●2006/11/11
 白点完全消滅。ただし消耗した様子でカメラの光嫌うので撮影中止、ブライン投与、夕方から少し泳ぎ回る。回復気味と思う。塩抜き、温度下げ(1日0.5度)開始

●最後に(11月12日に書いてくださった内容です)
 先週の時点ですぐ治ると思ってましたが、第2波、第3波と波状攻撃で襲われて長引きました。ただ、強烈なのは第1波で、これが猫丸さんの「病気について」に書いてある「重度の白点」なのかと思います。あとは後ろへ行くほど、白点小さく、サイクルも短いと言った感じでした。昨日の夕方から走り回るようになりました。ブラインが良かったようです。体格でもったというとこですか。まだ強い光はこたえるようですので撮影は様子をみて…(^_^;)


以上のような貴重な情報をいただきました。とらりんさん、ありがとうございます。


■闘病生活9
sakiさんの水槽のローチたちが白点病になったときのこと、治療過程などを書いてくださいましたので、それを掲載させていただきます。時系列ではありませんでしたし、掲示板に書かれていた書き込みのままで要点がしっかりされていたので、そのまま掲載させていただきます。以下、sakiさんの書き込み内容です。

ウチのローチ4匹がついに白点病に罹ってしまいまして。
気付いたのは4/20過ぎ頃だったと思います。特にその内1匹は、広範囲に白点が広がっていたのです。本来なら隔離すべきなのですが、他の魚にも移っちゃったので水槽ごと、治療タンクにしちゃいました。
結果、5月に入るまでに完治!してしまったので大変驚いております。だって2週間とか1ヶ月はかかると思ってたんですよ〜(^ω^;;
で、その時に行ったやり方なのですが ・・・
危険な行為も混じってますので参考程度にして下さい(笑)

・設定水温を24度→29度まで数日掛けて上げる
・塩をどば〜っといれる
・イソジン傷薬を数滴入れる
・唐辛子2本( ホール )を入れる
・ろ材の洗浄、マットの取替え、換水頻度を多くする

60cm水槽です。
イソジンを入れたトキ、その辺にいた熱帯魚たちがざざ〜っと逃げていきました(^ω^;;
翌日換水して更に数滴入れ、またその翌日に換水をする、といったコトを行いました。
ですが、一気に回復に向かったのは唐辛子を入れてからです。恐るべし、唐辛子の治療力!!
白点病にはなりましたが、とにかく食欲旺盛で特に痒がっている様子もなかったのも、早く回復した理由だと思います。
水槽内に、発育不良の小さなプラティを入れている産卵ケースがあるのですがそこに孵化させたブラインシュリンプを入れるとですね、
4匹がいっぺんに、ケースから漏れ出るBシュリンプを食べに来るのですよ ( ´艸`)
そーやって、栄養をしっかり摂れたのも、よかったんだと思います。


 以上です。とても参考になりました。貴重な情報をいただきました。sakiさん、ありがとうございます。


※追記:イソジンの使用についての注意

 上記、sakiさんの白点の治療の際、イソジンを使用されたとのことで、上記記述ではそのまま書いておりますが、それにつきまして、スレッドのほうでの追加の議論や、メール、また私が調べたことなどもありまして、それらを含めて追記いたします。
 まず、イソジンについては、人間用の薬であり、また、市販されているもので、大まかに2種類ありまして、それぞれに成分が違います。殺菌効果のある成分はどちらにも入っているようですが、それ以外の部分でかなり違いますので、それらの成分が水槽の水やカルキ抜きなどの水槽用薬剤と、どのような反応を示し、どんな結果を招くのか?ということについては、私もそうですし、掲示板でお話した限りにおいては、残念ながら不明でした。また、イソジンの殺菌成分は、水換えなどで、排出しない限り、水中に残りやすい成分であるとのお話も伺いました。つまり入れっぱなしにしておくと薬害を起こす可能性が高まるということです。
 これらのイソジンの特性、そして不明な点が多いということを考えますと、使う段階でリスクがあり、また使うとしても成分と量、状況をしっかりと確認して使うことが絶対条件だと思われます。条件をそろえる必要があり、かなり難しい部類の治療になると思われますので、最終手段ということで考えられている方が多いようですし、使わずに済めばそれに越したことは無いようです。
 イソジンを使ったクラウンローチの治療(白点病ではないですが)の例として、sakiさんがこちらTHE SUISOUさん内のコンテンツ)を紹介してくださいました。ありがとうございます。また金魚の場合ですが、イソジン浴ということで、こちらも参考になると思います。これらのリンク先では、イソジンを使う場合の細かい条件なども書かれていますので、どうしても使わざるを得ない場合には、参考にしてください。と、このような感じで、イソジンの魚(水槽)への使用に関しては、かなりリスクが大きいと思われること、使える状況が限定されることなどをしっかりと考えて使う必要があるようです。
 ただ、この”病気”のコンテンツは、皆さんが病気に対処されたときの事例を、方法も結果も含め、そのまま素直に紹介するという趣旨がありますので、sakiさんが隠さず書いてくださったこと、またそれによって議論ができ、知識が深まったことには、本当に感謝しております。sakiさん、そしてスレッドに参加してくださった皆様、ありがとうございます。



■闘病生活10
 なおさんのローチたちの調子が悪くなったときのことを、掲示板に書いてくださったので、それを紹介したいと思います。白点病のみではなく、複合的な病気のようでしたので、そのときの対処について、なおさんが書いてくださった書き込みを転載します(一部、コンテンツにするのに都合が良いように、猫丸が加筆修正している部分があります)。

実は私の人為的なミスで大惨事を起こしてしまいました。

先月、水槽の水交換が終わったときにヒーターを入れ忘れました。ローチ達の食欲行動や様子がおかしいことで翌日に気がつきまして慌ててヒーターを入れましたが、大事なうちのローチ4匹のうち、ほくろんとチビ2匹が☆になりました。言葉にならない結果になり反省を繰り返しました。

残る2匹の紅葉とエラ君は☆にはなりませんでしたが、やっぱり体調が悪くいつもと違った様子でした。体の表面全体を観察しますと何も変わったところはありませんでしたが、食欲がなく、これではいけないと思い好きな赤虫をあげると紅葉は食べましたが、エラ君が食べません。

次の日、ブラインシュリンプをどうにかエラ君の口元に持っていきましたが、食べたのか食べてないのかわからない様子で、でも頑張ってる様子が伺えましたので少しでも食べてるんだろうと思いました。
また、紅葉やエラ君と同居しているセルフィンとコリドラスに尾鰭がすけた症状が見受けられ、体表も荒れていましたので、尾くされ病を併発したと疑い唐辛子を2本輪切りにし水槽に浮かべました。スグに効果がでました。
そして、白点予防の為に温度を30度に少しづつ上げましたが、後で逆効果になる事があることが分かり27度に徐々に落としました。
この治療と予防をする判断は難しく厳しかったです。

少しづつの温度変化とはいえ、やはり水温の変動に弱いローチは予想をしていた白点が3、4点、体に付きました。尾くされ状態も落ち着きましたので塩を水槽の0.3%濃度になるように投入し、温度を30度に少しづつ上げました。

白点の初期は飼い主の愛情とローチの体力がつくように食べてもらうこと。その子の食欲と唐辛子と塩と少しづつの温度上昇で白点が離れる事が多いですので、使わなくて良いなら使いたくない、ローチにとっての最大の敵のお薬は使わずにいました。

白点のことでは紅葉とエラ君は大丈夫だと(長年の観察で)自信をもっていましたので暫くはこの形で様子を見てました。しばらくすると白点も離れ、いつもと同じようになって良かった〜っと安堵しました。

助かった。と思った次の朝。初めてのことがおきました。

この画像のように、紅葉とセルフィンの目に異常が出てきました。白濁していまして、ポップアイを疑いました。

なんで?調子よくなったのに・・・。
今までの治療法は間違ってはいないと思います。
ですが、その都度、出てきた症状を治療をする為に、最初の原因が完治してないまま、いろいろと手を加えましたので中毒症状を起こしたようです。ですが、この症状はポップアイではないとアドバイスをいただき、安心しました。

この目が元に戻るのか、盲目になってしますのか、すごく心配しました。温度を徐々に落とし27度で様子を見ました。
しばらくすると、下の写真のように、紅葉とセルフィンの目が元に戻りました。

私がした人為的なミスで2匹の命を落とし、治療の為にいろいろと振り回したうちの子達、とても辛い思いをさせました。
この子達がとても頑張ってくれて、皆さんのアドバイスで大事にはならなかったこととをとても感謝しています。ありがとうございました。


※追記:考察など
この病気は恥ずかしながら、急な水温変化と過密飼育をしながらギリギリのろ過能力で維持していた水槽という状態が原因でいくつもの病気を併発したと考えています。その状況で、体力が弱まっている時に治療をすると、耐久性が弱い子には厳しく、強い子は合併症を起こしながらの治療になるという事です。また、私とアドバイスを下さった先輩方の治療法は、薬を使わずに、食欲や体力を優先としながらチョッとづつチョッとずつの体に負担の少ない治療法を選択しました。

ローチに薬は怖いと頭っからありますので、体力や食欲がいまいちの時には逆効果になって命を落としてしまう恐れがあると思っています。初めてのことでしたので常備薬や薬と言う名が付くものの説明書通りにすることは、安易に自分ではできなくて、常日頃、この子達を見ているときの様子や経験と、先輩方のアドバイスからこのような治療を行いました。

ローチ達はあまり表に出てこない時があって観察が難しいときもありますが、一瞬でもきちんと表に出てきてくれるときがあると思います。その時に様子を見ることや常日頃の観察って、本当に大事な事だと思いました。

皆さんそれぞれ、水槽を管理する状況や環境または水質などが違うと思いますが、どなたの水槽でも、こんな風に最悪な事態に(合併症を伴うような病気の)恐れがあると考えてもらいたいような気がします。

今回のことは、いままでの白点治療とはまったく異なり、白点になる覚悟と完治を予想しながら、低水温やその影響での食欲不振や体力に気をつけて行いました。ローチの体を優先した優しい治療法で、ローチに愛情があったら薬を使わなくても治ることがあるという、証明にもなったような気がします。

最愛なるほくろんとチビを落としてしまいましたので、久しぶりに神経質になりました。ローチって、泳ぐのは速いし知恵はあるし、体長も大きくなるお魚ですよね。他のお魚に比べて、すっごく強そうに見えますけど、内心は臆病で一歩間違ったら命に関わるっていうような素質をもってるんですね。そんな事を改めて経験できましたので、命を落としてしまったほくろんやチビ、克服してくれた紅葉とエラ君には本当に感謝しています。私にとって生涯忘れる事のない4匹になりました。

この病気のことはローチ飼いの皆さんや他の皆さんにも知ってもらいたいです。


以上です。ローチを二匹も失うという辛い体験なのに、しっかりと状況を書いて下さったなおさん、本当に、ありがとうございます。


■闘病生活:番外編(吸い付きローチ)
 一応、このページはクラウンローチの治療についてのコンテンツなので、番外編としましたが、他のドジョウ類も、白点病などになりますので、その事例をご紹介します。今回は吸い付きローチについてのおでっせいさんの事例です。以下にお写真と共に、書き込みを転載させていただきました(掲載用に多少猫丸が加筆修正などしています)

水温低下事故は、私もかつてやらかしてしまったことがあります。その時の原因は、ずぼらな性格故ですね。

水槽には見やすいデジタル温度計が付けてあるのですが、冬になっても最低温度が24℃以上だったのでヒータが正しく機能しているものと温設定温度の確認を怠っていました。
暮れ正月に帰省して5,6日留守にして戻ってみたら水温が22℃! ボルネオプレコ(写真)とリザードフィッシュが白点病になってしまいました。実は温度コントローラの設定が22℃以下になってました。

私の住まいは集合住宅の真ん中で上下左右とも隣家で囲まれています。そのせいか真冬でも普段はあまり室温が下がらないんですよ。留守にして暖房しなくなったらさすがに室温が下がってしまって、しかもたぶん帰省したのは私だけではなく隣家も…。確かその時、私も水温上げて、鷹の爪入れたりしました。

その時分かった事が一つ。ボルネオプレコの種類の内、縞縞模様のZebrinusだけが全身白点になってしまいました。他の水玉模様の連中は何事も無しでした。縞縞ボルネオの生息地の水温は他より高いのかな。



とのことです。吸い付きドジョウって、低水温飼育のイメージがありましたが、低すぎるのも、やっぱり厳しいみたいです。吸い付きドジョウの白点っていうのは私も見たことがなかったのですが、気をつけなければと思いました。おでっせいさん、貴重な情報ありがとうございます。



■白点病以外の病気

 クラウンローチがよく発症するのは白点病なのですが、もちろんそれ以外の病気にもかかります。それらについて簡単に紹介したいと思います。どの病気であったにしろ、水質悪化や、急激な水温水質の変化、魚のストレスなど、普段の管理が行き届かずに発症させてしまう場合が多いようです。日常管理をしっかりすることが何より大切なことのようです。
 以下に紹介するのはどちらかといえば教科書的な知識です。薬も私が全部持っているわけではありませんし、イカリムシ症は発症したことがありません。ですので、その程度のものとしてご覧ください。また、ここでも白点病治療と同じですが、薬は規定量よりもかなり少な目に使ってください。

●エロモナス症(松かさ病、赤斑病、ポップアイ、穴あき病など、症状によりいろいろ呼称があります)
 エロモナス菌に感染して発病する病気です。鱗が逆立って松ぼっくりのようになる松かさ症状、赤い斑点がエラや鰭の付け根にでて、鱗の内側が盛り上がったようになる赤斑症状、目が盛り上がってくるポップアイの症状、腹水のような膨らみができる症状、鱗が取れて体に穴が空く、穴あき症状などが見られます。また、拒食、呼吸が速い、ひれを閉じている、泳ぎが弱弱しいなどの症状も併発することがあります。
 塩、パラザンD、グリーンFゴールド、サンエース、エルバージュなどで薬浴治療します。
 クラウンローチにとってこの病気は発見がしにくいので手遅れになる場合が多いです。クラウンローチは体色が鮮やかなため、赤斑や穴あきには特に気が付かないことが多いですので、体表面の観察は重要です。

●カラムナリス症(尾ぐされ病、口ぐされ病、エラぐされ病)
 カラムナリス菌に感染して発病する病気です。尾、口、エラがそれぞれ腐り落ちるように欠損する症状が出ます。外傷や水質の急変などが主な原因となります。メチレンブルー、グリーンFゴールドマラカイトグリーン、サンエース、エルバージュなどで薬浴治療します。
 クラウンローチにとってこの病気は、わかりやすい方ではないでしょうか。欠損した部分を見つけたら、怪我ではないかどうかを確認します。幸い、クラウンローチの鰭は透明ではないですので、欠けていればすぐにわかると思います。
 尾が欠損すると以下の写真のような状態になります。

(1)尾ぐされ病で尾が欠損したクラウンローチ

(2)上と同じ水槽にいる別のクラウンローチ(写真提供:nanaさん)
この2匹のクラウンローチの病気が回復し、尾が再生された時の様子もありますので、併せて御覧ください。上の写真程度の欠損でしたら、時間とともに回復することがほとんどです。上の写真から43日後の状態です。

尾が再生したクラウンローチ。(1)の個体

尾が再生したクラウンローチ。(2)の個体
これらの写真はnanaさんにご提供いただきました。ありがとうございます。

●イカリムシ症
 イカリムシという甲殻類の一種が、その頭部を魚の皮膚に突き刺し、寄生した状態。白くて細長い糸のような虫が体表面に付いているのが見えます。長さは5ミリから1センチくらい。このイカリムシ自体もあまり良くはないですが、その傷口から細菌やカビなどの2次感染が起きることが多いです。ピンセットで取れるものは慎重に取り除きます。リフィッシュなどのトリクロホルン剤で薬浴治療します(追記:リフィッシュについては、発売元が熱帯魚に使わないようにとのアナウンスをしていますので、この記述は誤りです。申し訳なかったです)。トロピカルNなどでの1/3から1/2程度の薬浴が効果的なようです。
 クラウンローチにとってはこれも見つけやすい病気ではないでしょうか。ですが、2次感染した場合の充血などが見えにくいと思いますので、注意が必要です。

●水カビ病(綿カビ病、綿かぶり病)
 体に白い綿が付いたようになる病気です。体表面の傷ついた部分に糸状の菌が付着することで起こります。放置すると全身に菌が回り、体が腐ってきます。体の傷が主な原因です。塩、メチレンブルー、グリーンFゴールド、マラカイトグリーンなどで薬浴治療します。
 クラウンローチにとってこの病気はわかりやすいので見つけるのは簡単なのですが、クラウンローチはかゆいと体を流木や石にこすりつけることが多いので、それで元々の原因である体の傷が広がって、水カビの症状をも悪化させてしまうこともありますので注意が必要です。
 ここで言う体の傷につきましては、目に見えるほど大きな傷とはちょっと意味合いが違うこともありますので、怪我の項も併せて参照してくだると良いと思います。(2006/2/28追記:しゃまんさん、ご指摘ありがとうございます)

●黒点病(仮にこういう名前にしておきます)(情報提供:あきひささん)
 症状としては、軽症の場合には黒い斑点が3、4個出てくるようになります。重症になると、黒い斑点が目立つようになり、じっとしていて、さらに食欲がなくなり絶食します。伝染性があるようですが、すぐに死んでしまうと言うほどの速効性はないようです。水質よりもむしろ底砂の汚れなどを放置したときにそこで寝ている個体などに出やすい病気のようです。対処法としては、メチレンブルー溶液+塩浴が効果的とのことですが、重症の場合、完治までに時間がかかります。その間絶食するため、それに耐えられるかどうかが治療成功の分かれ目になりますので、早期発見早期治療が最善です。
 この病気の治療方法の一例をあきひささんが寄せてくださいましたので、一部コンテンツ用に書き換えましたが内容は、そのまま掲載いたします。
水槽を移し、塩水浴がもっとも効果的で、濃度は1%ぐらいで様子を見ます。そうすると、黒点がうすくなり、減っていくのがわかりますが、徐々に濃度を濃くしていき、黒点の様子を観察するというのが上策かもしれません。さらに、水温を28度にもっていってあげてください。そして元の水槽をオールリセットで完了です。私は、リセットしなかったばかりに再発しました。
この病気はとても手がかかりました。その理由は、
@治ったのかどうかの判断が非常に難しい(底砂ありの状態では完治したかどうかよくわからず、透明びんの中などで白色化した状態で、薄く付いている場合がよくありました)
A手を抜くと、再発する
B完治までとても時間がかかる(私の場合は1ヶ月ほど 再発したので、のべ2ヶ月ぐらい)
忍耐が必要な病気だとかんじました・・・
食欲がある場合ならば、軽症なのかもしれません。

ちなみに、私は他に以下の治療法を試みて見ました。
・メチレンブルー(効果若干)
・グリーンF (なし)
・グリーンFゴールド(効果若干だが、長期間は難有り)
・マキロンの表皮塗布(即効性有り。そして、即再発。魚が弱る →得策ではない)
という結果でした。

また、塩分濃度1.5%程度でも、魚が耐えられる状態であれば、黒点に対してはかなりの効果を発揮するそうですので、様子を見ながら塩分調整を行うことが必要なようです。


以上です。情報を寄せてくださいましたあきひささん、ありがとうございました。

■病気の兆候
 白点病のように、白い点が体に出てくるとか、水カビがつくなど、明らかな体の異常は見つけやすいのですが、そこまでの症状が出ないけれども、なんだか調子が悪いとか、そういうことってあると思います。また、病気の明確な症状以外にもいろいろと見える部分がありますので、そのあたりのことを書いてみようと思います。

●背鰭が寝ている
 これは、病気のときもそうですが、ちょっと調子が悪いと、背鰭がどんどん寝てくるように思います。張りが無いというか、しおれたような感じに見えるんですよね。結構わかりやすい部分だと思います。もちろん、狭いところに入るときとか、背鰭を縮めることも多いですので、背鰭だけで全て判断できるわけではないですが、ずっと元気なくだらりと垂れ下がったままでしたら、要注意だと思います。

●泳ぎ方がちょっと変
 これは普段泳いでいるところを見ているとわかると思いますが、クラウンローチが泳ごうとして泳いでいる時は、大抵キビキビと泳ぎますよね。また、ホバリングするときも、ひれを必死に動かしてバタバタしていることが多いです。泳ぎにメリハリがあると言うか、動きがあるというか、文章で書くのもちょっと難しいのですが、雰囲気としてはわかっていただけるかと思います。ですので、逆にのんびりゆったり泳いでいる事って少ないですね。また、とくにゆっくりフラフラ泳いでいたら、ちょっと気をつけたほうが良いかと思います。ただ、大きくなるにつれて、ゆったりしてきますので、そのあたりは普段の泳ぎ方をしっかりと見ておく必要があると思います。

●えらの動きが早い
 これはかなりわかりやすいかと思います。人間も具合が悪くてハァハァと呼吸が速くなることはありますよね。具合が悪いと、まさにそんな感じになる場合があります。ですので、いつもより呼吸が速かったらすこし気をつけてあげると良いと思います。ただ、興奮したり、追いかけ合いをした後などもえらの動きが速いことがありますので、それとは区別する必要があると思います。


とりあえず、このあたりは、いくつかの種類の病気で同様に出ることが多い症状ですので、気をつけてみると病気の早期発見や、回復具合の確認などに使えるのではないかと思います。情報を寄せてくださいました、トラリンさん、ありがとうございます。


■おびえ
 これは症状としては病気に含めても良いような気がしますが、原因が違いますのでとりあえず別項にしてみました。また、私が勝手につけた呼び名なので、他の掲示板などでこの名前を出しても通じませんので、あしからず。

 クラウンローチが、他の強い魚に激しく追いまわされたり、どこかに挟まって抜けなくなったり、飛び出し事故などで一時的に水から出てしまったりしたあとに起こる事があります。症状としては元気がなくなり、餌を食べずにぐったりとして、泳ぎも弱々しくなります。えらの動きがとても速くなったり、体表面にうっすらと、もやのように見える粘液をまとったようになることもあります。また、その後、白点病など、別の病気を併発することもあります。
 閉じ込められたり、追いまわされたりした直後からこの症状に陥りますので、そのストレスが原因かと思われます。
 エロモナスの症状に似ていますし、耐性が落ちて何らかの菌に感染した事も考えられると思いますが、その菌が何であるかは私にはわかりませんし、この症状になる状況が他の場合と違うことから、とりあえず、他の病気とは分けておきます。

 おびえになってしまった場合、私は、他の魚からの隔離と、0.3〜0.5%程度の塩水浴、ブライン給餌を行っています。また隔離中は、隠れ家を入れ、なるべく覗かないようにして、静かに休ませるようにしています。はじめはブラインでさえも食べないことも多いですし、最悪の場合、そのまま餓死してしまうこともあります。ブラインを食べてくれたら、徐々に餌を人工餌に近づけていきます。私の場合には、ブライン→冷凍赤虫→それまで食べていた人工餌(タブレットやフレークなど)という感じで徐々に変えてゆき、人工餌を食べるようになるころには、泳ぎなども正常に戻ることが多いので、治療終了となることがほとんどです。ただ、治療を終えて他の魚といっしょにした後でも、しばらくは丁寧に観察してあげてください。一度おびえになると、他の魚をかなり怖がることがありますので、その場合には何度か上記の治療を繰り返します。その治療の最中に他の比較的穏やかな魚を一緒にして魚に慣らすようなこともしたことがありますが、それが良いことなのかどうかは分かりません。いまのところ、おびえになって3回治療を繰り返したローチがいますが、最終的には他の魚たちと一緒にきちんと泳げるようになりました。


怪我
 病気とは違いますが、魚は怪我をすることもあります。レイアウトに挟まったり、濾過器に吸い込まれたり、他の魚にいじめられたり…。色々と怪我をする要因は多いのですが、なるべくそれを排除した飼育をしたいものですが、なかなかそれをなくするのも難しいものです。
 怪我をしてしまった場合、その原因を特定し、再発を防止するのがまずは急務です。レイアウトを変更したり、濾過器に吸い込まれないようなカバーをつけるとか、そういう対策をとりましょう。たまに怪我をした原因がわかっているのに面倒なのか対策を取らない方がいらっしゃいますが、それではあまりにもかわいそうな気がしますので、しっかりと安全対策は講じてくださいね。
 もう一つ怪我の治療ですが、基本的には軽症の人間と同じです。つまり、患部からの細菌感染を防ぎつつ、自然治癒にお任せするというのが基本です。大型魚の場合には手術ができることもありますが、クラウンローチでは基本的にそういうことはできないと考えておいた方が良いです。怪我が軽症の場合には、水槽を状態よく保ってしばらく飼育します。重症の場合には、細菌感染しないようにメチレンブルーなどを薄く入れて薬浴飼育をすることもあります。怪我の程度や水槽の状態によっては、綿カビ病などを併発することがありますので、それには注意が必要です。
 また怪我のことを、スレ(表面の薄い擦り傷のようなもの)などと呼ぶ場合もあります。

2006/2/28 追記
 怪我の程度についてです。目に見える大きな傷や裂け目のようなもの、また吹き出物のような盛り上がりや、穴があいたような状態など様々な形がありますが、人間が見えるくらいの怪我は小型の魚にとっては大怪我と考えて良いと思います。逆に人間ではみずらいくらいの小さい傷でも魚のサイズを考えますと、つらい怪我ですので、綿カビ病などが出た場合、傷をきちんと探してみてください。本当に小さな傷がついていることもありますので。また、例え小さくても、傷ができた原因を考えてみてくださいね。

●喧嘩による怪我
 クラウンローチが喧嘩することがありまして、それによって怪我をすることもあります。下の写真は喧嘩して傷ついたクラウンローチです。(画像提供:165さん、ありがとうございます)
この場合には、あまり深くはなく、2日ほどで完治する程度の怪我で大丈夫とのことですが、そうでない場合には、隔離飼育などを考える必要もあります。


怪我の回復力
 ちょっとしたミスでやっぱり出てしまう怪我。そのときにこれは治るのだろうかと頭を抱えることがあります。魚は人よりも再生能力が高いので、ある程度の怪我は治ることが多いです。特にヒレなどは怪我をする場所としては最も多いと思いますが、再生もしやすい場所のように思います。
 たまにヒレが無くなってしまいましたがどのくらいで再生しますか?とか、きちんと元通りになりますか?という質問をいただくことがありますが、それにはあまり明確な答えを返すことができません。それは怪我の程度もありますが、魚の体力とか食べ物とか、その他色々な要因で変わってくると思われるからです。ですが、なんにも指標がないのも辛いところなので、今回それを示してみようかなと思います。
 クラウンローチじゃないのですが、うちのロージーテトラ、実は間違ってボティアヘロデスと混泳させてしまいました。おかげで尾鰭が付け根付近まで無くなってしまいました。その再生過程の写真を紹介します。エサは基本的に人工餌(テトラミン)を1日に2回少な目です。ヘロデス以外、かなりのボティアやレインボーフィッシュ、カラシン等と混泳した状態で回復していく過程です。
●綺麗なときのロージーテトラ
 尾ヒレがきちんとしています。せっかく綺麗なのに、ここに混泳してしまったがために、悲惨なことに…。
●ダメージを受けた直後のロージーテトラ(6/11)
 あの綺麗なヒレはどこへ…こんな感じで、尾鰭がほとんどなくなってしまいました。左の写真、下側にあるように見えるのは、ルドヴィジアの赤い葉っぱです。
●5日後のロージーテトラ(6/16)
 傷口周辺が白くなって、3つに別れていた患部もつながったような感じになっていますね。でも、まだまだ回復とは程多いです。でも、餌はしっかり食べてくれるので、一安心と言うところでしょうか。
●11日後のロージーテトラ(6/22)
 ヒレの再生が本格的に始まったように思います。ヒレの上下が伸び始めていますね。真ん中は先がすでに黒い模様が出ていますので、このあたりで再生完了という事なのかもしれません。
●18日後のロージーテトラ(6/29)
 ちょっと写真が見にくいですが、ヒレの上下がさらに伸びています。このあたりが再生の勢いがすごかった時期です。とにかく毎日再生しているのがわかるくらいの速度でした。
●27日後のロージーテトラ(7/8)
 ヒレの再生も終盤のようです。ほとんど形は整っています。はじめの状態に比べると、ヒレが短いですがギザギザだった再生部分も丸くヒレらしくなってきており、形としては、元に戻りつつあります。2次感染の心配もなさそうなので、このあたりで再生完了と言っても良いように思います。
●46日後のロージーテトラ(7/27)
 完全に再生作業は終わっているようです。ここ1週間ほどは、ヒレの形も変化はありません。きちんと先の方の黒い模様ものってきたので、これで良しと思います。ただ、怪我をする前に比べると、尾ヒレは一回り小さくなってしまったように思います。これから徐々に大きくなるのか、このままなのかはわかりませんが、泳ぐのにも支障はないようです。

クラウンローチではなく、ロージーテトラの情報でしたが、魚はこんな感じでヒレが再生していくようです。以前、クラウンローチの胸ビレが曲がってしまったので、切除して再生を待っていたときにも、似たような感じで再生の過程を過ごしたと記憶していますので、多少の参考にはなると思います。この間、特に薬浴などはしませんでしたので、調子のよい水槽でしたら、怪我になった要因さえ取り除けば、特に気にしなくても再生する場合が多いと思います。
 まずは怪我をする要因を取り除いて、水槽を調子よくキープすることが怪我の治療のポイントではないかと思います。


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